「おでかけ・みちこ」2021年6月25日掲載記事
昭和の小学生はみんな「雄勝硯(おがつすずり)」にお世話になったかもしれない。書写が必修となり、古くから硯の特産地だった雄勝に注文が殺到、生産量は全国シェアの9割に達したという。現在は軽い新素材が台頭するが、自然石の硯で磨す る墨のねっとりとした艶は格別だ。誕生したばかりの道の駅・硯上(けんじょう)の里おがつ併設の雄勝硯伝統産業会館では、長さ156㎝の日本一の硯など貴重な展示を見られるほか、購入もできる。
艶めく、黒
原料の「玄昌石(げんしょうせき)」は2~3億年も前の地層から掘り出される。圧縮や曲げに強く、経年変化しにくいのが特長で、東京駅丸の内駅舎の屋根など建築にも活用される。最近は、漆黒の光沢の美しさと、優れた保温・保冷性を生かし、料理皿にも。いつもの料理もぐっと格調高く演出できそうだ。
■道の駅・硯上の里 おがつ 宮城県石巻市雄勝町下雄勝2丁目17番地 TEL 0225-25-6844 営業時間 /9:00~17:00
■雄勝硯伝統産業会館 TEL 0225-57-3211 開館時間 /9:00~16:30 定休日/ 火曜日 入館料/ 小中学生100円、大人200円(ショップは入場無料)