夏、真っ盛りですね。夏の風物詩といえば、やはり花火でしょうか。
花火大会は見どころが

と盛りだくさんで、実に夏限定の目の保養・舌の保養・心の保養だなあと思います。
私の出身地である酒田市では、花火大会は毎年8月の第1土曜日に行われています。
私が子供の頃は、8月3日に行われていました。親戚の家に集まってみんなで見る花火は、見た目も音もド迫力で臨場感MAX。振動が家の中までビリビリと響くほど伝わってきて、映画館の音響以上に感じられました。
この時ばかりは、都会っ子ないとこ( 【参考記事 東北の夏休み、関東の夏休み【連載第14回】 )たちとも仲良く花火を見て一緒に感動したものです。花火のお供にと祖母が出してくれた茹でトウモロコシやスイカは、この上なく甘くておいしかったです。

あの時集まっていた子供たちは私も含めみんなそれぞれにそれぞれの場所で暮らしているため、親戚の家に集まって花火鑑賞をすることはなくなりました。でも、あの頃見た花火のことは30年ほど経った今でも、8月が近付くとふっと思い出されて懐かしくなります。
この時期には酒田以外でも、東北各地でたくさんの花火大会が行われていますね。その中で最も有名な花火大会というと、”日本三大花火大会”に数えられている秋田の大曲の花火大会でしょうか。
友人が泊りがけで行ったことがあるのですが、「とにかくすごい!規模が違う!いっぺん行った方がいいって!」とのことでした。いつか一度は行ってみたいものです。
さて、”日本三大花火大会”には大曲の他、新潟の長岡や茨城の土浦で行われるものがあります。

この中で私が行ったことがあるのは、土浦の花火大会です。毎年10月の第1土曜日に行われています。土浦の花火大会は大曲と同様に全国の花火師の方々による競技大会でもあるため、”日本三大花火競技大会”にも数えられています。
ちなみに”日本三大花火競技大会”とは、秋田の大曲・茨城の土浦・三重の伊勢で行われる花火大会を指します。

話を戻しまして。土浦の花火大会は打ち上げ数約2万発、人出は約70万~75万人に上るとのこと。
桟敷席チケットは6月から申し込み受け付け、7月から抽選販売となります。倍率は数倍~数十倍になるとか。一般席も9月半ば過ぎには場所取りが始まり、「公道上での場所取りはお控えください」と毎年のようにお知らせが出るほどの人気っぷりです。
私は学生時代から茨城に住んではおりますが、土浦は距離が遠くて都合もなかなかつかなかったこともあり、生で見たことはありませんでした。
が、夫と彼氏彼女としてお付き合いを始めた年に、運良く二人で遠出して見に行けることに。

人生初の花火デート。私はモテファッションを勉強し、ウッキウキでオシャレして臨みました。しかし私は、想定外の落とし穴に見事にハマってしまったのです。
前述いたしましたが、土浦の花火大会は10月の第1土曜日。比較的温暖な気候の茨城でも、夕方以降にはちょっと厚手の羽織りものが必要になる場合も。そして花火大会となると、何時間も屋外にいることになるわけで。冷たく強い風が吹く年や小雨の年もあるわけで…。
…というわけで、酒田での夏の花火大会でしか経験値を積んでこなかった私はこんなことになってしまいました。

10月の茨城の夜を完全になめていました…まさか自宅の敷地内で焚火を焚いて花火鑑賞をする人までいようとは。夫が上着を貸してくれて、本当に助かりました。上着の下は半袖Tシャツだったのに…。よっ!この男前!!
…と、その後は夫のぬくもりに包まれながら美しい花火を鑑賞する、という最高のラブラブシチュエーションに浸ることができて「一発逆転♡いやあ、人生塞翁が馬だなあ」と思いました。
帰 る ま で は 。
冒頭でも書きましたが、花火大会といえば花火に屋台、浴衣美人の他にアレとアレもありますね。

行きもそれなりに混んではいましたが、人も車もバラけていたのでかなりマシでした。しかし、帰りは…。やっと家に辿り着いたのは、日付が変わる頃でした。
当時アラサーで比較的若さや体力はあったはずですが、それでも二人仲良く、翌日翌々日まで心身の疲労は残ってしまいました。
「人生、塞翁が馬…」と、この時も思いました。最初にそう思った時とは馬がだいぶ違ってしまいましたが、それでも一緒に見た土浦の花火はやはりとても綺麗で、素敵な思い出となっております。
それから10年ほど経った現在。
”日本三大花火大会”にも”日本三大花火競技大会”にもその名を連ね、地元の茨城人のみならず全国からもたくさんの方が訪れる土浦の花火大会を、私たち一家は毎年、

娘が小さい頃、「せっかく県内ですごい花火大会が行われるわけだし、娘にも見せてあげたい」と思いプチ家族旅行をしたのですが。娘は花火の美しさや迫力に喜び楽しんで興奮するどころか、花火の大音量や振動に泣いて脅える方向で興奮してしまいました。
以来、私たち一家は「渋滞すごいし(夫)」「人混みすごいし(私)」「音こわいし(娘)」と、三者三様ながら意見が一致してもっぱらテレビ鑑賞となっている次第です。県版のテレビ番組で生中継が行われ、花火の種類や花火師さんの紹介、見どころなども解説してくれるので「これも鑑賞の形の一つかなあ」と思っております。
今年も良い花火大会となり、そして良い花火鑑賞ができますように。