大きな乗りものを間近に見ると、その迫力に胸が高鳴る。初体験の乗りものには、わくわくドキドキする。乗りもので、旅をもっとおもしろく。

記事中のデータは2018年8月31日現在のものです。料金や営業時間等が変更になっている場合もありますので、あらかじめご了承ください。

 


まるで鉄道模型のような
眼下の景色に心奪われる

 

【青森県】道の駅いまべつ

青函トンネルを模したオレンジの建物が
道の駅いまべつ。右手奥には白い新幹線駅舎が見える

 

 青森県今別町にある北海道新幹線の「奥津軽いまべつ駅」は、本州にありながら、JR北海道が管轄する最南端の駅である。この駅に隣接するのが、JR東日本・津軽線の津軽二股駅と、道の駅いまべつ。ここは、三つの駅が隣接する珍しい場所となっている。

 道の駅は、津軽二股駅の待合室も兼ねており、観光客のための案内所やバスステーションがある。レンタカーも扱っており、津軽半島観光の拠点として利用できる。館内には津軽線の時刻表や新幹線の発着を知らせる電光掲示板が掲げられ、どこか旅情をかき立てられる不思議な時間が流れている。

駅舎のない津軽二股駅。
隣接する道の駅に小さな待合室があり、1日5往復が発着する

 

 ここに来たらぜひ足を運んでほしいのが、新幹線駅舎へと続く連絡通路。複数の線路と保守基地への引き込み線などが見下ろせるビューポイントだ。眼下を走るローカル線が、まるでミニチュアの鉄道模型のようでかわいらしい。走行するレールの幅が異なる車両のために3本のレールを敷設した「三線軌条」なども見ることができ、鉄道好きにはたまらないスポットとなっている。

津軽線越しに新幹線の連絡橋が見える。
年季の入った車両がしみじみ良い味を出している
駅舎に滑り込む新幹線。近くではローカル線がガタゴト走っている。
そのギャップが楽しい
道の駅の名物・もずくうどんは500円!

道の駅いまべつ
所在地/青森県東津軽郡今別町大字大川平字清川87-16
電  話/0174-31-5200
営業時間/9:00~19:00(12月~3月・~18:00)
定休日/無休 ※臨時休業あり

※情報は2018年8月31日現在のものです。

 


ハンパない水しぶき必至の

痛快アトラクション

 

【青森県】道の駅 津軽白神

メインイベントはダム湖へのスプラッシュ!
遮るものがないので水しぶきはダイレクト!

 

 世界自然遺産・白神山地の北東の玄関口である西目屋村。広大なブナ林や滝、湖など自然に囲まれた村で大人気なのが、水陸両用バス「津軽白神号」で行く「ニシメヤ・ダムレイクツアー」だ。道の駅津軽白神で受付を済ませたら「船が出るぞ~」の掛け声とともに出発。陸路で、津軽白神湖パークまで15分ほどの道のりを行く。乳穂ヶ滝や岩谷観音、巨大な津軽ダムの堤体など村の名所を眺めながら、あっという間に到着。「レッツ、スプラッシュ!」と叫びながら、湖にバスごとダイブ!! 激しい水しぶきを浴びて興奮冷めやらぬ中、バスはエメラルドグリーンに輝く神秘的な湖をゆっくり進み、20分ほど遊覧する。帰路は、西目屋グリーンにすると助成金がもらえるという村内の屋根の話など、“西目屋あるある”に感心しながら道の駅へ戻り、1時間のツアーは笑顔のうちに終了となった。

 ウェブ予約限定で、道の駅のレストラン・森のドアをお得に利用できる食事付き乗車券も発売中。ブナの紅葉が鮮やかな秋こそ体験したい乗りものだ。

豚カツとライスで新旧のダムを模した「津軽ダムカレー」は、道の駅津軽白神のレストランで人気のメニューだ
道路を走る水陸両用バスに会ったらラッキー!笑顔で手を振ろう

【ニシメヤ・ダムレイクツアー】
乗車料金/中学生以上2,500円、3歳~小学生1,500円、2歳以下500円 ※要予約
運行期間/2018年4月28日~10月31日(水曜定休、ほか運休期間あり)
申し込み・問い合わせは津軽白神ツアー
電話/0172-85-3315
http://suirikubus.jp

 

道の駅津軽白神
所在地/青森県中津軽郡西目屋村大字田代字神田219-1
電  話/0172-85-2855
営業時間/8:30~17:30(8月~10月)、9:00~17:00(11月~12月)、9:00~16:00(1月~3月)、8:30~17:00(4月~7月)※2018年11月~2019年3月は休業 

※情報は2018年8月31日現在のものです。

 


自然の偉大さ教える

空からの眺め

 

【宮城県】あ・ら・伊達な道の駅

青空にぽっかり浮かぶ熱気球。濃い青と白のコントラストが美しい

 

 「空を飛びたい!」。誰しも幾度となく願う夢が、あ・ら・伊達な道の駅で叶う。期間限定で実施する熱気球係留体験搭乗だ。

 高さ約30メートルの大きな熱気球。バスケットに乗り込むと、ゴーッと勢いよくバーナーから炎が上がる。ふわっと足元が頼りなくなって浮いたことを知り、胸が高鳴る。

 視界が開け、美しい田園風景と、鳴子温泉から山形県境へと連なる山々が見えてくる。反対側に目を移すと、道の駅とおもちゃみたいな車が見下ろせる。

 運行するのは、NPO法人スカイドリームおおさき。理事長の道塚信市さんは、30年以上前に熱気球と出合い、魅せられたそう。気候や地形が飛行に適した地元・岩出山で楽しさを広めようと、普及活動を続ける。「空から見ると自然の偉大さを実感します」と道塚さん。「同時に意識も変わります。この美しい自然を未来へ残さねば、と思うんですよ」。

 地面とロープでつなぐ係留搭乗は思いのままに移動できないが、空中散歩の気分は十分味わえる。ただし風に弱いため、中止の確率はやや高め。「運試し」くらいの気持ちでぜひトライを。

 

約20m上空からの眺め。地面には熱気球の影が映る
準備は重労働。大きな「球皮」に空気を送って膨らませてから、炎を吹き込む

【熱気球係留体験搭乗】
料金/中学生以上1,500円、小学生以下700円
開催日時/4月~11月ごろの土・日・祝日(2018年は11月11日まで)、9:00~11:00
※悪天候、風速3m以上の場合は中止
開催場所/あ・ら・伊達な道の駅西側広場
問い合わせはNPO法人スカイドリームおおさき 電話/080-3327-6616

 

あ・ら・伊達な道の駅
所在地/宮城県大崎市岩出山池月字下宮道下4-1
電  話/0229-73-2236
営業時間/8:45~18:00
定休日/無休

※情報は2018年8月31日現在のものです。

 


さまざまな乗りもので

長井の旅を満喫しよう

 

【山形県】道の駅 川のみなと長井

土・日・祝日限定の無料巡行バス「まわるん」は、およそ15分に1本

 

 最上川を主流とする、いくつもの川が流れる山形県長井市。古くは最上川舟運の河岸として栄えた、歴史ある町だ。道の駅川のみなと長井では、もっと気軽に市内観光を楽しんでもらおうと、土・日・祝日限定の無料循環バス「まわるん」を運行。当駅をスタートして、町なかを周遊するコースと、長井ダム・三淵渓谷といった秘境を訪れるコースを用意している。

 おすすめは、秘境をめぐるコース。長井ダムの上流部にある高さ50メートル超えの断崖絶壁・三淵渓谷では、ボートツーリングを体験することができるのだ(水位が低い場合は、運航中止の場合あり)。神秘的なボートの旅は、長井の旅を特別な思い出にしてくれることだろう。

 さらに当駅では、自転車の無料レンタルも行っている。“川のある風景”を自転車でめぐり、国の重要文化的景観に選定された「最上川上流域における長井の町場景観」を楽しむのもおすすめだ。この秋は、さまざまな乗りものを駆使して、長井市内の旅を思い切り楽しもう。

ボートツーリング
ボートツーリング運行状況の問い合わせは、
最上川リバーツーリズムネットワーク(電話/0238-87-0605)へ
町めぐりについては、コンシェルジュがいる観光案内所で相談を
普通自転車のほか、電動アシスト付き自転車も用意。川のある風景をめぐってみよう

道の駅川のみなと長井
所在地/山形県長井市東町2-50
電  話/0238-87-1121
営業時間/9:00~18:00
定休日/無休

※情報は2018年8月31日現在のものです。

 


 

賢治を身近に感じる

銀河ステーション

 

【岩手県】道の駅みやもり

シンボル的存在の柱時計。天井いっぱいに星座が描かれている

 

 

 岩手県遠野市にある道の駅みやもりといえば、多くの鉄道ファンが訪れる場所。というのも、5連のアーチ橋のめがね橋(宮守川橋梁)を渡る「SL銀河」を撮影することができるからだ。SL銀河は、蒸気機関車C58239と牽引される青色の旅客車で編成され、旅客車には童話作家・宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に出てくる星座や動物が描かれている。

 SL銀河を見たあとは、道の駅にある「SL銀河ステーション」へ。賢治の『銀河鉄道の夜』の世界をイメージしたエリアで、ここで注目したいのが、星座が描かれた天井を支えるように立つ「柱時計」だ。二つある文字盤の針は、物語の主人公・ジョバンニが汽車に乗り込んで最初の停車場である「白鳥の停車場」に着いた11時と「南十字」に着いた3時を示している。その先にある「銀河のプラットホーム」には、壁面を覆うように汽車が描かれ、その前には賢治のシルエットも。賢治の幻想的な世界に浸りたい人におすすめのスポットだ。

「銀河のプラットホーム」で、宮沢賢治のシルエットと一緒に記念撮影!
隣設する「宮守ゆうYOUソフト館(遠野市立図書館分館)」には、
宮沢賢治や鉄道に関する図書もそろっている

【SL銀河】
運行情報については、以下のサイトをご参照ください。
http://www.jr-morioka.com/noccha/train/slginga/

 

道の駅みやもり
所在地/岩手県遠野市宮守町下宮守30-37-1
電  話/0198-67-2929
営業時間/SL銀河ステーション9:00~19:00
定休日/SL銀河ステーションは無休

 

【宮守ゆうYOUソフト館】
所在地/岩手県遠野市宮守町下宮守30-37-5
電  話/0198-67-2012 営業時間/9:00~17:00
定休日/月曜・月末日・年末年始・特別整理日

※情報は2018年8月31日現在のものです。

 


離着陸を見るために

人が集まる道の駅

 

【秋田県】道の駅大館能代空港

緑の森や田園に飛行機の機体が映える

 

 緑豊かな北秋田市郊外にある道の駅大館能代空港は、全国でも2カ所しかない、空港の施設と一体になった道の駅だ。

 この空港は飛行機を利用する人以外に、単に飛行機を見に来る人も多く、離着陸の時間になれば3階の送迎デッキにたくさんの人が集まる。遠くの山並みを背景に、飛行機のライトが小さく見え始めてから機体が滑走路に着陸するまでの間、ギャラリーから拍手と感動の声が湧く。到着からおよそ1時間後の離陸時には、パイロットが窓から手を振り飛び立つ姿にまた感動。車とも電車とも違うスケールの大きさは、何ともドラマチックだ。

 もうひとつのお楽しみは、今、世界で人気者の秋田犬に出合えること。「8」の付く日には本物の秋田犬がお出迎えしてくれ、コロッとした愛らしい姿にほっこりできる。エントランス脇には、秋田犬オブジェと和みながらひと休みできるベンチがあり、いたるところに秋田犬のぬいぐるみや木像が並ぶ。屋外には犬用トイレまであるから驚きだ。

 秋のお出かけはぜひ、飛行機と秋田犬に出合える道の駅へ。

空港ならではの秋田の名産品がそろったショップもある。レストランやカフェで食事も楽しめる
エントランス脇ではアートな秋田犬と和める
飛行機の点検や整備、給油を間近に見るのもワクワクする

道の駅大館能代空港
所在地/秋田県北秋田市脇神字カラムシ岱21-144
電  話/0186-62-5330
営業時間/7:45~18:30
定休日/無休

※情報は2018年8月31日現在のものです。

 


冒険気分を味わって

湖上からの眺めに感動!

 

【福島県】道の駅 裏磐梯

豊かな自然が広がる桧原湖をカヤックで満喫。左奥に見えるのが磐梯山

 

 道の駅裏磐梯から車で2分。美しい桧原湖が目の前に広がり、磐梯山とともに壮大なスケールで迎えてくれる。この大自然を満喫できるのが、水上の乗り物「カヤック」だ。

 「道の駅を拠点に、桧原湖でアウトドアレジャーを楽しんでほしい」という佐藤智之駅長の思いに、アウトドアスポーツクラブ「もくもく自然塾」が応え、東北唯一の「カヤックができる道の駅」が誕生。初心者や子どもでも参加できる、約60分のミニツアーが好評だ。

 参加当日は、道の駅から送迎車で桧原湖まで移動、陸上講習を受けてからカヤックに乗り込む。大人なら一人乗りか二人乗りのカヤックに。大人二名と子ども一名なら、三人一緒に乗ることもできる。インストラクターが水上でもサポートしてくれるので、安心だ。

 水面近くから周りの景色を眺めるのも、カヤックの楽しみの一つ。パドルを使って穏やかな桧原湖を進んでいくと、まるで自然に抱かれているような気分に。初めての体験に、感動すること間違いなし。

道の駅裏磐梯入口の受付で、ライフジャケットを受け取る。手ぶらで参加OK
陸上レッスンでは、パドル(漕ぐ道具)の使い方や前後への進み方を習う
冒険気分で無人島に上陸!
車や徒歩で見る景色とは全く違う磐梯山の迫力に歓声が上がる

【桧原湖カヤック体験】
参加費/小学生以上2,900円、幼児(3歳以上)1,900円
開催期間/2018年4月28日~11月4日
※GW、夏休み期間以外は要予約
申し込み・問い合わせは、裏磐梯もくもく自然塾 電話/0241-23-9018
http://moku2-outdoor.com/

 

道の駅裏磐梯
所在地/福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字南黄連沢山1157
電  話/0241-33-2241
営業時間/売店8:30~17:30(冬期・~17:00)
定休日/水曜(11月~4月)

※情報は2018年8月31日現在のものです。