あたたかな春の訪れ感じる
花がいっぱいの「道の駅」

冬がそろそろ終わりを迎え、寒風厳しい東北地方にも暖かな春が訪れます。「道の駅」には色とりどりの花がいっぱい。観光スポットの花畑を訪れたり、日常に彩りを与えてくれる花を「道の駅」で探してみましょう。

※今回の特集に使用している写真は2023年春から夏にかけて撮影したものです。2024年の詳しい花の開花時期については各「道の駅」にご確認ください。

◎おでかけ・みちこ vol.48 掲載記事



道の駅・石神の丘
花とアートの森をゆっくりと散策

三沢厚彦さんの彫刻作品
森のさんぽ道にある三沢厚彦さんの
「Animal2020-01B(ウサギ)」

「道の駅」からアートゲートへ
草花と彫刻の世界を楽しむ

道の駅・石神の丘は、国内でも数少ない彫刻の美術館「石神の丘美術館」を併設している。広大な屋外エリア〈花とアートの森〉では、四季折々の自然や草花と彫刻作品が鑑賞できる。特に毎年6月下旬〜7月中旬にかけて開催される〈花とアートの森フェスタ〉の期間は、多くの人で賑わう。

アートゲートからくねくね坂のイングリッシュガーデンを抜け、順路に沿って森のさんぽ道へ向かう。ここはさまざまなアジサイが咲き乱れるエリアで7月上旬〜8月にかけて最盛期を迎え、花々の間から散策路を窺うように三沢厚彦さんの「Animal2020-01B(ウサギ)」が立つ。そのほか姫神山を見つめるシロクマ、岩石の上に立つカモシカの彫刻も。一周約20分の散策路だが、ゆっくりと鑑賞しながら歩くと1時間近くかかる。しかし、その分、深い印象が残る。

イングリッシュガーデン
くねくね坂のイングリッシュガーデン。
春から秋にかけて、いろいろな花が咲く
レストラン石神の丘の「あじさいパフェ」
レストラン石神の丘の「あじさいパフェ」。〈花とアートの森〉が盛りを迎える6月下旬〜8月上旬に1日15個限定で提供される。

帰りは「道の駅」のレストラン石神の丘で「あじさいパフェ」(期間限定)を。地元産ブルーベリーを使ったスイーツで、〈花とアートの森〉に咲くアジサイをイメージしている。

DATA ]
道の駅・石神の丘
所 在 地 /
岩手県岩手郡岩手町大字五日市10-121-20
電  話/0195-61-1600
営業時間/
[産直]9:00〜18:00
[レストラン]10:30〜18:00
(17:30 LO)
定 休 日 /年末年始
石神の丘美術館
電  話/0195-62-1453
開館時間/
9:00〜17:00(最終入場16:30)
休 館 日 /
月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始
※4月9日〜19日はメンテナンスのため休館
観覧料金/
[花とアートの森]
4月〜10月:一般500円、高校生以下無料
11月〜3月:一般300円、高校生以下無料
[企画ギャラリー]
料金は展覧会ごとに異なる



道の駅・川のみなと長井
可憐なあやめを愛でる長井旅

長井古種のあやめ
入園ゲートすぐの場所に咲いている長井古種。「長井小紫」のほか「出羽娘」「三淵の流」など、風流な名がついている

長井市で生まれた長井古種
凛と咲く姿に目を奪われる

山形県長井市のシンボルでもある「あやめ」。市民の憩いの場である「あやめ公園」では、毎年6月中旬から7月上旬まで「あやめまつり」が開催される。陽光を受けてきらきらと輝くアンブレラが出迎えてくれる入園ゲートをくぐると、美しいあやめの咲き誇る姿が目の前に広がる。聞けば、園内は3.3haと東京ドーム4分の3ほどの広さがあるのだそうだ。

入園ゲートのアンブレラ
入園ゲートでは、カラフルなアンブレラがお出迎え。
晴れの日には地面もキラキラと鮮やかに輝く

園内には、数百種のあやめ(あやめ科花菖蒲)が咲いており、中でも「長井古種」と呼ばれる長井固有の種が守られていることが特徴のひとつ。原種に近い品種だといわれており、小ぶりながら凛と咲くその姿に目を奪われる観光客も多い。早咲き、遅咲きの品種を混在させて植えることで、まつり期間中は様々な種類のあやめを堪能することができる。「長井古種」全34種類のうち、13種が長井市の天然記念物に指定されており、その代表といえるのが「長井小紫」だ。瑠璃色の美しいあやめの姿を、ぜひその目で見てほしい。

まつり期間中は、市内菓子店製造の「あやめ団子」を販売している。園内のほか、道の駅・川のみなと長井でも販売しているので、お土産に買い求めてはいかがだろう。「あやめ公園」までは、「道の駅」のレンタサイクルで向かうのも一興だ。

期間限定で販売される「あやめ団子」
あやめ団子は、まつり期間中販売されている特別な品。
10個入980円
道の駅・川のみなと長井で利用できるレンタサイクル
「道の駅」でレンタサイクルしてあやめ公園に向かうのもいい。
レンタサイクルは1日500円〜

DATA ]
道の駅・川のみなと長井
所 在 地 /
山形県長井市東町2番50号
電  話/0238-87-1121
営業時間/9:00〜18:00
[レストラン]10:00〜18:00
定 休 日 /無休
長井あやめ公園
所 在 地 /
山形県長井市横町5
電  話/0238-82-8017
(長井市観光文化交流課)
※あやめまつりは、例年6月中旬〜7月上旬



道の駅・しちのへ
色とりどりの花々に囲まれる幸せ

「花き展示館」の館内とスタッフ
店内は花尽くしで幸せな気分!
スタッフの福村さんに案内してもらった

花が好きな人なら感動する
あれこれ選ぶ楽しみ大満喫

道の駅・しちのへは地元のお土産が手に入る物産館や、新鮮な農産物並ぶ産直に何と美術館まで、広い敷地内に豊富な商品がこれでもかと溢れるお買い物天国だ。中でも花好きの人々のお目当てが「花き展示館」。オープンから品定めをするお客様が入り始め、11時頃ともなれば1人で5束6束の切花を抱える人でレジは大忙し。チャンスを逃すと、欲しかった花には二度と会えないかもしれないのでご用心! 土日に品薄になるのはよくあることで、その理由は何といっても切花の種類の豊富さと良心的な値段。定期的に産直友の会や福祉施設・JA・花屋などから新鮮で美しい花々が届き、あれこれと選ぶ楽しみがある。

菊の切花
一口に菊といっても種類は様々。
選べなくて買い過ぎてしまうのもわかる
鉢植えの花
鉢花が好きな人はこちら。
店の外にも苗がたくさん並んでいる

山野草や鉢物も種類が豊富だ。納品で訪れていた友の会会員の鳥谷部さんは自宅で鉢植えを育て、奥さんは自慢の漬物を納品しているといい、「毎日が楽しい!」と笑顔で話してくれた。

JA十和田おいらせ女性部で製造している「昔なつかしそば餅」
JA十和田おいらせ女性部の「昔なつかしそば餅」
(1本120円・税込)。じゅねダレが香ばしい!

レストランのほかにも気軽に地元の蕎麦やそば餅を味わえる店など飲食にも困らない、一日いても飽きない「道の駅」だ。

DATA ]
道の駅・しちのへ
所 在 地 /
青森県上北郡七戸町字荒熊内67-94
電  話/0176-62-5777
営業時間/9:00〜18:00
定 休 日 /1月1日・3月31日
※12月31日は営業時間に変更あり