【特集】花がいっぱいの「道の駅」①

あたたかな春の訪れ感じる
花がいっぱいの「道の駅」

冬がそろそろ終わりを迎え、寒風厳しい東北地方にも暖かな春が訪れます。「道の駅」には色とりどりの花がいっぱい。観光スポットの花畑を訪れたり、日常に彩りを与えてくれる花を「道の駅」で探してみましょう。

※今回の特集に使用している写真は2023年春から夏にかけて撮影したものです。2024年の詳しい花の開花時期については各「道の駅」にご確認ください。

◎おでかけ・みちこ vol.48 掲載記事

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道の駅・米山
風にそよぐ可憐な”赤、白、きいろ”

花付きで掘り起こす
ユニークな球根販売

お行儀よく整列し気持ちよさげに風に揺れるチューリップは60種10万株。よく晴れれば、残雪をいただく名峰・栗駒山を背景に仰げる。道の駅・米山は15年ほど前からチューリップ栽培を始め、今では県内屈指の名所として定着。「チューリップ観覧」期間中は、畑から花ごと掘り起こす体験型の球根販売も行う。

花を丹念に育てるのは道の駅・米山の会員や役職員たちだ。咲き終わり、葉がすっかり枯れる6月下旬、たっぷり養分を蓄えた球根を掘り起こす。消毒し吊るして乾燥。秋が深まる頃、傷みや大きさを一つずつ確認して仕分け、不足分は富山県から購入し、植えていく。地中でじっと冬の寒さに耐えた球根は、春の気配に誘われ芽を伸ばすのだ。

「実は球根の一大産地・富山県入善町は、米山と浅からぬ縁があってね」と山崎準一郎駅長。昭和初期、広大な原野だったこの地に入植したのが入善の人々だという。現在は姉妹都市提携を結び、交流が盛んだ。

休憩にはぜひソフトクリームをお試しあれ。地元の旬の食材を使った自家製で、素材の味を引き出した絶品だ。

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道の駅・しょうわ
熱帯温室もある花の楽園

年中、花と緑を楽しめ
鉢植えの買物も

秋田市中心部から国道7号を北へ40分程走り、東へ200ｍほどの場所に「花と緑のユートピア」といわれる道の駅・しょうわ ブルーメッセ・あきたがある。花き栽培が盛んな潟上市のシンボルにもなっていて、四季を通じて花と緑を楽しめる憩いの場として人気の場所だ。

こちらの見どころのひとつは3棟が連なるガラス張りの鑑賞温室。鉢植えなど植物のある暮らしを提案するA温室、秋田県産の花を楽しむB温室、1年を通じ熱帯植物がいっぱいのC温室と、それぞれ魅力的なテーマで楽しませてくれる。中でもC温室は広い空間に、色鮮やかなハイビスカスや極楽鳥花が咲いて南国ムードいっぱい。亜熱帯に旅している気分にさせてくれる。

また、約3000㎡の広大な屋外の花壇には、春は約6万本のチューリップ、夏はマリーゴールドやひまわりなどが見頃に。レストランは一面がガラス張りで花壇が一望でき、花を愛でながら食事を楽しめる。花に囲まれたひとときを過ごせる、桃源郷のような「道の駅」だ。

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いいたて村の道の駅・までい館
色とりどりの花玉が迎えてくれる

一年中楽しめる生花の花玉
季節の切り花も日常を彩る

「丁寧に」「時間をかけて」という意味の東北地方の方言「までい」をテーマにした「道の駅」。館内に入ると、ひときわ目を引くのが天井に吊るされた色とりどりのかわいい花玉。朝晩の適正な液肥や1つずつ剪定するなど、愛情を込めて一年中美しさを保つという花玉は全て生花。ペチュニア、アイビーゼラニウム、フクシアなど、元気に咲く花を見ているだけで心が癒やされていく。

寒涼な気候を生かした花の栽培が盛んな飯舘村。直売所の花卉コーナーには村内の花農家さんが丁寧に育てた季節の切り花や観葉植物が並び、「道の駅」では県内有数の品揃えで価格もお手頃。四季を通して楽しめるアルストロメリアのほか、春にはキンギョソウやアヤメ、夏には村の花・トルコキキョウなどが並び、遠方からもファンが訪れる。

木のぬくもりと開放感あふれるホールでは花玉を鑑賞しながらゆっくりと休憩でき、食事も楽しめる。地元ブランド牛「飯館産黒毛和牛」を使った数量限定の「黒毛和牛ハンバーグカレー」や「牛皿定食」もおすすめだ。