記事中のデータは2019年11月30日現在のものです。料金や営業時間等が変更になっている場合もありますので、あらかじめご了承ください。
郷土料理「ずんだ餅」を
手作りで
【宮城県】道の駅・おおさと
ツブツブ派? ねっとり派? すりつぶす作業も楽しい
2018年11月に全面リニューアルし、生まれかわった道の駅・おおさと。地元の農産加工所「みどり会」から毎朝つきたてで届くお餅が食べられる「餅カフェPettan(ぺったん)」も、新顔だ。
人気は、1日30食限定の「手作りずんだ餅」(520円・税込み)。ずんだ餅は言わずと知れた宮城の郷土料理で、枝豆をすりつぶして作った餡を餅に絡めて食べる。ここでは枝豆をすり鉢で提供し、ずんだ作りが体験できるのだ。すりこぎを回すごとに広がるずんだの香り、鮮やかに映えるグリーンの色にワクワクする。砂糖の量と隠し味の塩はお好みで。粒々の食感を残すも、ねっとりペースト状にすりつぶすも思いのままだ。「女性同士や家族連れに喜ばれますよ」と大沼俊雄総支配人。
餡ができたら、熱々のお湯に浸かって待機中のお餅を投入。ずんだ餡をたっぷりつけてほおばれば、もち米の甘みとずんだの豊かな風味が一体となるおいしさに、2個をペロリ。余計なものを一切入れない「本物」の味をぜひ楽しんで。直売コーナーではみどり会の餅も購入できる。
■道の駅・おおさと
所在地/宮城県黒川郡大郷町中村字北浦51-6
電 話/022-359-2675
営業時間/9:00~18:00
定休日/12月31日~1月2日
■餅カフェPettan(ぺったん) 営業時間/10:30~14:00
定休日/同上
※情報は2019年11月30日現在のものです。
バターが香り、
ふわっふわ
【秋田県】道の駅・あに
山地で育った餅から生まれたマタギのおやつ「バター餅」
バター色の肌が、ほんわかした気持ちにさせてくれる「バター餅」。ふわっふわで伸び~る感触、ほおばるとほのかな甘さとバターの香りが広がり、一度食べたら忘れられない美味しさだ。
道の駅あに・マタギの里のある秋田県北秋田市阿仁は深山地帯で、狩猟を生業とするマタギが暮らす地域。バター餅は、もともとマタギが山へ入るときに持って行った携行食だったといわれている。それを料理上手な地域のお母さんがおやつに作ってふるまい、美味しさが評判になって作り方が広まり、家々の味が生まれた。
道の駅・あにでは、近隣のお母さんたちが作るバター餅がいつも3種類ほど並んでいる。餅、バター、卵黄、砂糖の分量や作り方に工夫があって、色や柔らかさが違い、食べくらべも楽しい。
他にもおやきや揚げ餅など、餅のおやつが豊富。寒暖の差が大きい産地で育った、粘りが強く風味豊かな餅米から生まれた餅のおやつを楽しみたい。
■道の駅・あに
所在地/秋田県北秋田市阿仁比立内字家ノ後8-1外
電 話/0186-69-2575
営業時間/9:00~18:00(冬季は~17:00)
定休日/無休
※情報は2019年11月30日現在のものです。
彩りもおいしさも
絶品!
【岩手県】道の駅・厳美渓
おかわりしたいおいしさつきたてのこがねもち
一関地方には、正月や田植え、冠婚葬祭など、季節の節目や行事に餅をついて食べる習慣がある。道の駅・厳美渓にあるレストランペッタンくんは、「餅の里・一関」を広めるべく平成13年にオープンした。
数ある餅料理の中で、一番人気は、8種類の餅を一度に味わえる「和風もちセット」。8種類のうち1種類は旬の食材を使った餅で、季節によって変わる。冬は、地元の伝統野菜・南部一郎かぼちゃの餅となる。
平日でも多くの人が訪れ、味わっていく秘密を小野寺拓也駅長に聞くと、「ねばり・こし・風味が揃った一関産餅米こがねもちを使い、常につきたてを提供しているからでは」と話す。
毎月第4金曜12時~14時に行われる「もちくらべバイキング」も人気だ(12月は休み)。そのほか、3月に1歳を迎えた子どもが一升餅を背負って歩く「歩き初め会」を開催したり、祝い餅をつく「厳餅隊」の事務局を務めたり、餅文化を広め伝えるためにさまざまな取り組みを行っている。
■道の駅・厳美渓
所在地/岩手県一関市厳美町字沖野々220-1
電 話/0191-29-2000
営業時間/11月~3月9:00~17:00、4月~10月9:00~18:00
定休日/11月~2月:第3水曜、3月~10月:無休
■レストランペッタンくん
営業時間/10:30~16:00(LO)
定休日/11月~2月:第3水曜、3月~10月:無休
※情報は2019年11月30日現在のものです。
会津に伝わる
ヨモギの笹だんご
【福島県】道の駅・あいづ 湯川・会津坂下
おいしい米を味わう杵(きね)つき餅食材にこだわる多彩な品揃え
おいしい水と風土に恵まれた会津盆地の真ん中で、農家の皆さんが大切に育てた米や野菜が彩り豊かに並ぶ「道の駅」。連日大賑わいの農産物マーケットでは、地元産米にこだわった“だんご”や餅を目当てに訪れるリピーターも多く、特に人気は会津地方に古くから伝わる「笹だんご」と「やせうまだんご」。ヨモギの香り高い名物おやつだ。
風情がある「笹だんご」は、会津の菓子店「桜島商店」の手作り。上新粉とヨモギを蒸し、臼と杵で丁寧につきあげた餅で良質の餡を包み、天然の笹の葉でくるむ。仕上げにイグサの紐で両端を絞り、数個つなげる包み方が特徴。手にすると心が和み、口の中に広がるヨモギの香りと餡のまろやかさに頬が緩む。また、地元のお母さんたちの農産加工グループが作る「やせうまだんご」のファンも多く、程良い大きさがお茶のおともやお土産に好評。
地元のコミュニティの場としても親しまれる道の駅・あいづ。農家レストランや物産館など、郷土愛に満ちた品揃えが訪れる人を笑顔にしてくれる。
■道の駅・あいづ 湯川・会津坂下
所在地/福島県河沼郡湯川村大字佐野目五丁ノ目78-1
電 話/0241-27-8853
営業時間/9:00~19:00(12/1~3/31は~18:00)
定休日/毎年2月第3水曜日
※情報は2019年11月30日現在のものです。
アートでキュートな
「ハレの餅」
【青森県】道の駅・よこはま
ヒットメーカーの自信作がインスタ映えすると大人気
下北半島の玄関口にあたる横浜町は美しい菜の花畑で有名だが、「道の駅」で製造・販売される「動物べこ餅」(1枚150円・税込)が、インスタ映えすると人気を集めている。
切っても切っても色とりどりの花が餅の中で咲いている、まるで金太郎飴を思わせる「べこ餅」は、下北地方で食べられてきたハレの日の郷土菓子。もっちりした食感と素朴な甘さが癖になる味わいだ。“べこ”の由来は、その形が牛の背のように見えるなど諸説あり、地元では愛情を込めて“べご餅”と訛る。動物シリーズを考えたのは十和田おいらせ農協女性部の部長で、横浜町支部加工部会の会長も務める内山咲喜子さん。人気商品「菜の花ドーナツ」を生み出したヒットメーカーだ。
「年配の方は昔ながらの模様を懐かしんで買っていかれます。動物はお孫さんのお土産にいいかなと思って」。自宅でこつこつ作っているというミニチュアの「べこ餅ストラップ」も内山さんの自信作。こちらは食べられないが工程は変わらない。一緒にプレゼントしたら喜ばれそうだ。
■道の駅・よこはま
所在地/青森県上北郡横浜町字林ノ脇79-12
電 話/0175-78-6687
営業時間/9:00~17:30(11月~3月) 8:00~18:00(4~10月)
定休日/12月31日・1月18日
1月2日~3月31日は毎週火曜日(祝日の場合は翌水曜日)
※情報は2019年11月30日現在のものです。
地元の人達
溺愛の餅三種!
【山形県】道の駅・しょうない
あんこ、きなこ、汁… 地元食材を使った餅料理
山形県庄内町にある道の駅・しょうないのレストランで地元の人達に人気のメニューが、あんこ、きなこ、汁の3種が贅沢に盛られた「もちもち三種盛り」。料理長の工藤むつ子さん曰く「このへんの人たちはのぉ、よーく餅を食べんなだ」そうで、なんと一家に一台、餅つき機があるのだとか。
地元産の餅米を使用したつきたての餅を毎日提供。あんこは「できるだけ地元の小豆を使ってるけどのぉ、手に入らない時は北海道産なんだ」そうで、甘すぎずふっくらした小豆がやさしい味わい。きなこは地元産の青豆を挽いたもので、さわやかな後味でいくらでも食べられそうだ。汁は、昆布と煮干しで丁寧にとった出汁にしょうゆを合わせ、豚肉、ごぼう、こんにゃく、しいたけなどの具材がたくさん。「雪海苔」といわれる、雪が降るころに採れる岩海苔が磯の香を添え、素晴らしいアクセントに。これは地元の人達ならずとも、通いつめたくなる味わい。それぞれ単品でも提供しているので、気に入ったら単品もオーダーしてみては?
■道の駅・しょうない
所在地/山形県東田川郡庄内町狩川字外北割97-1
電 話/0234-56-3039
営業時間/9:00~18:00、12月~2月9:30~17:30(レストランランチ11:00~15:00 喫茶15:00~16:30)
定休日/12/31~1/3
※情報は2019年11月30日現在のものです。