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【特集】「道の駅」で さぁ、食べてみよう!

レアな珍味や不思議なグルメに挑戦!
地方には昔から伝統として残るその土地の食文化の他に、町おこしで生まれた特産品や、その土地ならではの調理法、企業の新商品開発で生まれたさまざまな目を見張るような「グルメ」がある……
そんな個性あふれる特別な味に、さぁ、「道の駅」で挑戦だ!

◎おでかけ・みちこ vol.39 掲載記事


【 岩 手 】
道の駅・釜石仙人峠

鯖缶の概念を払拭 チョコとサバの共演

岩手缶詰の「鯖チョコ(410円)」。おしゃれにスイーツ感覚で味わいたい。クラッカーのトッピングとしても良いかも

2013年、サバ缶のイメージを一新させた「Cava(サヴァ)?缶」。この人気商品を製造する岩手缶詰が、次の一手として2020年秋にデビューさせたのがスイーツサバ缶「鯖チョコ」だ。
「あのサバ缶にチョコレート!味の想像がつきませんでした」と話すのは、道の駅・釜石仙人峠の副駅長・佐々木雅浩さん。恐る恐る試食したら「意外といけた」と笑う。翌年2月のバレンタイン商品に最適と考え、12月から販売を開始。瞬く間に同「道の駅」缶詰部門の売上げ第1位となり、その記録は現在も破られていない。
一見するとサバ味噌煮風で、チョコレートよりサバの香りがする。気になる味は、確かに「意外といける」。サバのうま味をチョコレートのコクがまろやかに包んでいる。カレーの隠し味にチョコレートを入れたときの感じに近い。ごはんのお供より、酒肴やスイーツ的に味わうのがぴったりだろう。
「おいしいでしょう。岩手缶詰、岩缶(いわかん)だけに違和感ない!」と佐々木さん。サバ缶の概念を変えた「鯖チョコ」をお試しあれ。

三陸のサンマを使った「さんまの水煮(864円)」も
岩手缶詰製
地元の名産・甲子柿のフルーツソースをかけた
「甲子柿プレミアムソフトクリーム(400円)」。
土・日曜限定のレアなスイーツだ
釜石市の西の玄関口、道の駅・釜石仙人峠。
釜石自動車道釜石仙人峠IC下車すぐに位置する

DATA ]
道の駅・釜石仙人峠
所 在 地 /岩手県釜石市甲子町第7-155-4
電  話/0193-27-8530
営業時間/9:00〜18:00
定 休 日 /年末年始


【 青 森 】
道の駅・はしかみ

食べるか、鑑賞するか 悩むほどのクオリティ

右下のカブト虫の幼虫「内臓くん」はカルピス味にブルーベリージャムを忍ばせた自信作。グミは全て350円

SNSで大人気の「ある物」が手に入るという道の駅・はしかみ。そのある物が、コロナ禍以前には国内外から取材が殺到したという「幼虫グミ」!八戸市の館鼻岸壁朝市で販売され話題となった、れっきとしたお菓子だ。作っているのは市場にコーヒーショップを出店する大下 進さんで、甥っ子のためにと試行錯誤したのが始まり。似せて作ったレベルではなく、そこは凝り性の大下さんのこと、知人の歯科技工士からアドバイスを受け、シリコンゴムの型まで手作りしてリアルに仕上げた。今ではかつての昆虫大好き少年たちがリピートする、聖地のような存在になっている。
「幼虫グミ」は、一番人気の「かぶと虫ようちゅうグミ 内臓くん」、大下さんお気に入りの小さな幼虫5個入りの「オンチャマ君」、希少な「アサギマダラ」など全6種類。実は大下さん、「道の駅」構内のショップでコーヒー店を営んでいるので、運が良ければ楽しい話が聞けるかも。グミはカルピスやコーラの優しい味わいだが、鑑賞用に購入する人が多いという。食べるか眺めるか、実に悩ましいところだ。

細かい所まで再現するのが大変なアサギマダラの幼虫。
出会えたらラッキーなレア虫だ(350円)
ここは蕎麦の名産地。
階上早生の蕎麦粉を使ったシフォンケーキ(550円)もぜひ!
道の駅のミニショップ「赤いテントのコーヒー店」
の大下さん。お店のディスプレイも楽しい

DATA ]
道の駅・はしかみ
所 在 地 /青森県三戸郡階上町大字道仏耳ケ吠3-3
電  話/0178-88-1800
営業時間/9:00〜18:00
定 休 日 /12月31日・1月1日
赤いテントのコーヒー店
営業時間/9:00〜15:00
    (土日祝〜16:00)
定 休 日 /火曜日・12月31日・1月1日


【 秋 田 】
道の駅・十文字

郷土料理が進化して B級グルメとコラボした

食べる前に姿を見て楽しみたい
「横手やきそば寒天・肉玉」(300円)

秋田県内の「道の駅」の中でも人気が高い道の駅・十文字。地元の食文化を伝える手作りお惣菜やおやつの種類が豊富なことなどが人気の理由だ。
その中でひときわ彩りを放つのが寒天料理たちだ。秋田県南には古くから卵やしいたけなどを甘めの寒天で固めた料理があり、人が集まる時や普段のお茶受けに親しまれてきた。20年程前にこの料理の楽しさと地域性が注目を集め、地元のお母さんたちがそれまでにはなかった目新しいものを次々と寒天で固め、寒天文化を盛り上げている。
この度、今までとはちょっと趣の違う異色の寒天料理がお目見えした。力強い茶色の寒天の中に横たわる太い麺。福神漬けと卵焼きが彩りを添えている。これは全国に知られた地元のB級グルメ「横手やきそば」に他ならない。こちらに農産物や加工品を出品する「さくらグループ」の佐藤哲子さんが、横手やきそばの名店「福龍」の監修を得て創作したものだ。
興味を誘うこの料理は、特製ソースがまろやかに広がる寒天に太めの麺が包まれている。福神漬けの食感もアクセントとなり主食級の味わいとなった。

冷蔵ケースには、色とりどり、多種の寒天料理が並び、
選ぶのが楽しい。
左上:抹茶と牛乳をマーブル模様に描いた
「抹茶寒天」(160円)
右上:桜色の寒天に、稲庭うどんをあしらった
「さくら麺寄せ」(190円)
下:カルピス味の寒天でいちじくの甘露煮をはさんだ
「いちじく寒天」(380円)
油揚げに餅米を入れて煮た「油揚げまんま」(200円)。
いなり寿司と似て非なる、この地方独特の米料理だ

DATA ]
道の駅・十文字
所 在 地 /秋田県横手市十文字町字海道下21-4
電  話/0182-23-9320
営業時間/9:00〜18:00
定 休 日 /無休


【 山 形 】
道の駅・川のみなと長井

思わず「ウマい」と声が出る シェフ渾身の馬肉カレー

「馬肉おばんざいカレー」(950円)は、
季節の食材をふんだんに使用したヘルシーな一品

平安時代末期から、馬の産地として知られていた山形県置賜(おきたま)地方。長井市の「真言宗豊山派普門坊」には秘仏である馬頭観音が保存され、古くから馬食文化が根付くなど、馬とともに長い歴史を刻んできた。
そんな長井市では、10年ほど前から「馬肉で地域を盛り上げよう」という取り組みが行われている。川のみなと長井でも、レストランでさまざまな馬肉メニューを提供。シェフ渾身の最新メニューである「馬肉おばんざいカレー」は、馬肉のキーマカレーに長井の四季折々の食材を惣菜にしたものをトッピングした一品。野菜たっぷり&低カロリー高たんぱくな馬肉で、栄養バランスのよさが大きな特徴。もちろん味も折紙付きなので、ぜひ味わってほしい。また、長井市が競技用けん玉産日本一であることから生まれた「日本一のけん玉カレー」は、そのビジュアルも味も秀逸。玉に見立てた馬肉メンチボールのジューシーなうま味と赤、黒二色のカレーのコンビネーションが絶妙で、思わず「ウマい!」と口にしてしまうかも。

米沢牛筋入りの赤と菊芋入りの黒。
二色のカレーが楽しめる「日本一のけん玉カレー」
(1,080円)
売店でも馬肉商品が多数。
お土産におすすめの「うまっ馬肉カレー」「馬肉の大和煮」(それぞれ880円)
競技用けん玉生産日本一だけであって、
「道の駅」内でのけん玉の展示もなかなかの迫力!

DATA ]
道の駅・川のみなと長井
所 在 地 /山形県長井市東町2番50号
電  話/0238-87-1121
営業時間/9:00〜18:00(※1月・2月は9:00〜17:00)
     レストランは10:00〜
定 休 日 /無休


【 福 島 】
道の駅・ひらた

日本一激辛な「道の駅」 特産ハバネログルメが話題

真っ赤なハバネロパウダーが地獄へ誘う
「ハバネロソフト地獄級」(450円)。一気食いは禁物!

「芝桜の里」として知られる自然豊かな福島県平田村。激辛グルメの聖地としても注目を集め、「日本一辛い村!?」と噂され、「道の駅」には全国から挑戦者が訪れている。名物は村内産ハバネロを使った多彩なオリジナル品だ。
話題の「ハバネロソフト」は見た目もハードで、ソフトクリームの上にはハバネロの粉末がたっぷり。ハバネロの辛さはタバスコの約10倍、ハラペーニョの約80倍とされている。辛さに合わせて初級、上級、地獄級とあり、地獄級を食べる際には念書にサインが必要。恐る恐る口にすると、悶絶する辛さに突入し、だんだん唇と舌の感覚がなくなってくる。なんとか食べ進めると、底のほうにも真っ赤なハバネロパウダーが……。完食すると無料になる特典がある。覚悟を決めて挑んでみよう。
ほかにも、数種類の辛いレトルトカレー、タバスコならぬ「ハバスコ」、ドレッシングなど個性派グルメが勢揃い。辛い物が苦手な方には、身体にやさしい薬膳カレー「わかがえルゥ」がおすすめ。駅内の食事処では作りたてが味わえる。

念書にはドクターストップならぬ「スタッフストップ」が。
絶対に無理をしてはいけない
5種の生薬と米粉のルーで作られた薬膳カレー
「わかがえルゥ」(レトルト598円)※写真はイメージです
「生地獄カレー」「激辛レッド」(各540円)など
インパクト絶大。お土産にもおすすめ

DATA ]
道の駅・ひらた
所 在 地 /福島県石川郡平田村大字上蓬田字横森後160
電  話/0247-55-3501
営業時間/9:30〜17:30(土・日・祝日は9:00〜)
     食事処11:00〜16:30(L.O.16:00)
定 休 日 /直売所・食堂・ファストフード施設は1月1日定休


【 宮 城 】
道の駅・おおさき

発酵食文化息づく街で おいしい「腸活」を

シンプルで洗練されたラベルの「ささ結ラガー」
(330ml、880円)

きらめくような薄黄色の液体をまずは眺めてから、一口。フルーティで軽やか、そして切れがある。大崎市生まれの銘柄米・ささ結(むすび)を原料に使った「ささ結ラガー」は、道の駅・おおさきのオリジナル商品として生まれた。
隣町・加美町でレストランなどを経営する大沼宏伸さんが、同町の地ビール醸造所と共同開発した。ささ結は、かつて全国で一世を風靡したササニシキのDNAを受け継ぐ、地元人にとって思い入れの強い品種。それを育む土地は「大崎耕土」と呼ばれ、高度な農業文化で世界農業遺産の認定を受けた。大沼さんは「地元自慢の米を使って大崎の魅力を発信したい」と話す。他の食材でもビールを作ったことがあるというが、「とりわけ上品で香りの良い自信作に仕上がりました」と胸を張る。女性にも人気があり、お土産としても喜ばれるそうだ。
大崎市古川は老舗の酒蔵や味噌蔵、麹蔵が多く残り、発酵食文化が息づく街。そんな地域性を映して、直売コーナーには地元メーカーの酒類や味噌、納豆、漬物、キムチなどバラエティ豊かな発酵食品がずらり。珍しい生麹もあるので、甘酒や味噌の手作りに挑戦してみてはいかが。

小泉麹屋の生麹(391円)・極上つぶ味噌(810円)、
ふるかわ納豆(129円)、あさのカップ納豆(130円)
※全て12月現在
2019年7月にオープンした新しい「道の駅」。
防災センターとしての役割も備える

DATA ]
道の駅・おおさき
所 在 地 /宮城県大崎市古川千手寺町2-5-50
電  話/0229-25-7381
営業時間/9:30〜18:30(産直)
定 休 日 /1月1日

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