日刊ウェブマガジン「まいにち・みちこ」│東北「道の駅」公式マガジン「おでかけ・みちこ」

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教員として過ごした三十五年間を経てなお、子ども達や先生方、保護者の皆さんに伝えておきたいことが少なくありません。その思いで自費出版した「お天道様は見ています〜校長先生のおはなし〜」の続編やこぼれ話をお伝えいたします。お子さんと一緒に読んでみたり、かつての自分を思い出したりしながらお付き合いください。

第1話:お天道様はみています

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まいにちみちこ編集室
https://my-michi.com/column/76954238/9598

今日のお話は、校長先生が小学校低学年のころのお話です。

校長先生は子どものころ、あまりよい子ではありませんでした。いつも悪いことをして叱られていたんです。

 

スーパーの前には、鉄でできた四角いポストがありますね。でも、校長先生が子どものころは、コンクリートでできた赤くて丸いポストでした。

わたしは子どもの頃、そのポストに手紙ではなく、石ころを入れるという、悪いいたずらをしたのです。しかも一個だけじゃありません。五個も六個も入れたのです。いたずらは、だれにも見つからなかったと思って家に帰ったのですが、どういうわけかお母さんは知っていて、

「みんなに迷惑をかける悪い子だ」

ときびしく叱られました。そのあと、お母さんにひっぱられてナカヅマの郵便局に行き、お詫びをしました。

郵便屋さんは、わたしが投げ入れた石ころで汚れた手紙をもってきました。そして、

「きっと手紙を書いた人は、わたしたちにきれいなままで手紙を届けてほしいと思っているでしょう。受け取った人は、汚れている手紙を見てがっかりするだろうね。だから、こんないたずらはもうしてはいけませんよ」

とやさしく言ってくれました。

わたしは、本当にいけないいたずらをしてしまったことに気づき、反省しました。家に帰ってからも、手紙を書いた人、受け取る人に申し訳なくて、ワンワン泣きました。

 

そんなとき、いつもやさしくなぐさめてくれるのは、おばあさんでした。しばらくおばあさんの膝の上で泣いたあと、おばあさんはわたしに聞きました。

「どうして、ポストに石なんか入れたの?」

「だって、だれも見ていないと思ったから・・・」

そうしたらおばあさんは、

「そりゃウソだ。だれも見ていないことなんかないんだよ。雲の上の、空の上の、そのまた上の天上にはお天道様がいて、悪いことをしたことも、よいことをしたことも、いつもちゃあんと見ているんだよ。お天道様だけじゃないよ、自分の目もしっかり見ている。自分の目が自分のしたいたずらを見ていただろう。それから、自分の心も見ているね。まだあるよ。石をもった手は土で汚れているだろう。だから手はちゃんとおぼえているってことだね。そこから歩いて帰った足だっておぼえている。こんなにも見られたり、知られたりしているんだから、だれにも気づかれなかったということはないんだよ。」

と教えてくれました。

 

それからは、天にはお天道様がいて、いつも自分を見ていると思うようになり、少しは悪いことをしなくなりました。

みなさん、だれも見ていないからいいだろうと思って、いたずらをしたことはことがありませんか。お天道様はしっかり見ているし、自分の心も見ているということをわすれないようにしてください。

 この記事を書いた「マイみちスト」
(こんのひとし)
大学を卒業後、一般企業に三年間勤務し、その後1年間大学専攻科で特別支援教育を学ぶ。昭和57年から盛岡市、宮古市、釜石市の小学校に勤務。平成23年 釜石市立小学校長として勤務時に東日本大震災被災。平成27年度小学校長で退職。平成28年度は大阪府の小学校で校長を務める。

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皆さまよりお寄せいただいた感想はこちら (3)
  1. マッキー さん

    私も小さい時に、いたずらをしたことがあります。そんな時は、心がチクチク痛くなりました。悪いことだと自分でわかっていたのにしたからです。自分の心が一番よく知っています。
    私は大きくなるにつれ、「自分の神様」が見てると思って悪いことをしなくなりました。
    人によっては、「お天道様」だったり、「神様」だったり、「自分の心」だったりするんですね。きっと誰かに見られていると思うと、悪いことをしそうな心にブレーキがかかるんですね。
    あのお天道様に見られていると思ったら、誰でも悪いこと出来なくなっちゃいます。
    素敵なことを教えてくださった優しいおばあさんですね。

  2. 柴田雅裕 さん

    幸せな気分になりました。

  3. いきいき さん

    今は亡き母がよく言っていた言葉とおばあさまの言葉が似ていることにびっくり❣️やはり真実は不変なんですね。 母の口癖は、悪いことをしても、天知る地知る己知る でした。母とこの言葉は今も心の中で生きています。

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