東北をフカボリ!「道の駅」日刊ウェブマガジン「まいにち・みちこ」

まいにち・みちこ【東北 道の駅 日刊マガジン】

(すがわらまり)
盛岡市在住。聴くこと、撮ること、書くことを通して、「伝わる」ためのお手伝いを仕事にしています。

ゆるキャン△に憧れて。岩泉で見つけた火の赤、日の橙、夜の黒。

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人生は当たり前の毎日が重なる一冊の本。読んだあなたのその本に挟んでいく栞になるように、日々が少し彩るようにと思いながら書いていきます。満月と新月の頃に更新。
まいにちみちこ編集室
https://my-michi.com/column/56479328/16244

年末くらいから子どもたちと夢中になって読んだ漫画がある。「ゆるキャン△」(芳文社)だ。この漫画は、女子高校生の女の子が主人公。一見、最近よくみる萌えアニメ風なのだけれど、キャンプ場で過ごす時間の描写がすごく丁寧で、朝夕の景色や、アウトドアご飯の美味しそうな絵に、家族でハマってしまった。

テントで寝たこともないわたしたちでも「キャンプ、してみたいなあ」と思うには十分だった。

中でも魅力だったのが、主人公の女の子が焚き火で作る、スモアというお菓子だ。マシュマロを炙って、チョコがけのビスケットでサンドする、キャンパーの間では定番のアウトドアおやつなのだそう。

ゆるキャン△をみながら、こどもたちはキャンプ用品を揃える算段を(勝手に)始め、図書館でアウトドアの本を借り読み漁っていた。わたしも、ハイシーズンの前には一度行きたいなあと思いながら、東北のキャンプ場情報をチェック。

でも行きたい気持ちの反面、不安もあげればきりがなかった。

・テントの設営、一人でできるかな?

・大人一人でこども二人、危険はない?

・アウトドアご飯(というか、料理スキルが低いのでご飯作りそのものにも)自信ない……。

・焚き火って難しそう……。

 

でも春に行きたい理由もあった。

・夏に比べて虫が少ない(家族全員、虫が苦手)

・ハイシーズンに比べると利用客が少ないからのんびりできる

・あったかい食べ物が美味しい

・キャンプに行きたい気持ちが冷めないうちに(笑)

 

「やっぱり行こう!」

そう決めたわたしが今回の宿泊で条件にしたのは、第一にこどもたちの体調に無理がないこと。朝晩の寒さ、大人には味わう余裕があるかもしれないが小学生のこどもには過酷に思えた。そして二つ目に道具がレンタルできること。キャンプ用品は一気に揃えるには高額だ…。種類も性能も幅が広すぎて短期間で選ぶのは失敗しそうだったし、今回はオールレンタルで。最後の条件は焚き火、もしくはバーベキューができること。スモア!スモアがどうしても作ってみたい。

いろいろキャンプ場をみたが、東北では4月以前に営業しているところが少ない。レンタルが充実しているところも少ない。そんな中で見つけたのが、「ふれあいランド岩泉」だ。ここはキャンプ場は4月からの営業なのだが、コテージは通年で営業している。キッチン用品や食器、寝具はすべて用意があるし、テラスでバーベキューもできる。電話で問い合わせをした時に「持ってくるのは、食材と身の回りのものだけで大丈夫ですよ、バーベキューの火もつかない時はお手伝いします」と優しく答えてくれた係の方の雰囲気も背中を押した。

そんなわけで、4月から小学生になる娘と、8歳の息子、わたしの3人は昼過ぎに盛岡を出発、一路岩泉へ。約2時間の移動中子どもたちはぐっすりとお昼寝。準備に時間がかかり出発が遅れたので寄り道せずに山道を走る。

到着したのは16時。

今回宿泊した「あかまつ」は、6人用のコテージだ。バーベキュー台と炭も一緒にレンタルし、ぐるりと施設内を散策。子どもが遊べる広場もあるが、明日のお楽しみにとっておこう。火おこしにどの程度時間がかかるのかまったくわからない……。

食器や調理器具は品揃えが良くておどろいた。これなら手ぶらでも大丈夫。

さあ火を起こそう。

着火剤の上に炭を組んで。うちわであおぎながら様子を伺う。着火剤なのか、紙が燃えるような香りがふわり。twitterで、火おこしに苦戦している写真を投稿したら「中に空洞をつくるように」というアドバイスをもらって実践する。

やっと、じわじわ赤色を広げていた炭に火が上がった。まさに「火が起きた」という感じ。煙もさっきまでとは違う、木の香り。こどもたちと一緒にマシュマロを炙る。今度はカラメルのような、お砂糖の香り。ふたりから歓声があがり、火の周りがワクワクで包まれる。

ああ、来て良かったなあ。

うちわをパタパタと仰ぎながらわたしもほっぺたの筋肉が緩む。

ビスケットにはさんで念願のスモア。「おいしいーーー!」おなかがペコペコなわたしたちにはご馳走だった。サクっとして、温かいマシュマロがモチっとして、びよーんと伸びる。

スモアを一通り食べたので、そろそろ火力を上げて、鉄板を上に乗せて、お肉や野菜を焼きたい……んだけど、火力の強め方がわからない。とりあえず炭を増やしたけど時間がかかりそうだ。

気づけば18時過ぎている。無料で貸していただいたおもちゃで遊んでいた子どもたちも、空腹で限界。

こんなときは……

IH様、ありがとう。

これでじゃじゃっと火を通して、やわやわと温まってきた鉄板の上に乗せれば、雰囲気はバーベキューだ!今回の宿泊は、「こどもたちに無理がないように」。バーベキューとしては邪道かもしれないが、今のわたしたちにはこれくらいが丁度いい。熱々の鉄板でじっくりジュウジュウやるのは、次回以降のお楽しみにとっておこう。

野菜の他にもフランクや餃子、お肉を少し焼く。大人1人子2人なので、なるべく手間をかけず、簡単に、残さず食べられるくらいの品数で。

まだ夜は寒くて、上着を着たままテラスで食べた夕ご飯。曇りで星は見えなかった。少し先に道路の明かり。炭の弾けるようなパチパチという音。

暗い夜の黒、暖かな火の赤。

こどもたちの笑う声。

パソコンもゲームもない、だから、空いた両手で遊ぶ。遊びながら話す。

だいぶ夜遅くなった。

さあ、寝る場所の相談。二段ベッドか、畳でお布団か。

ゲームの勝ち負けで決めようとしたり、ジャンケンしたりしたけれど、決まらなくて。結局、二段ベッドの下に三人で眠った。読書灯とコンセントがある枕元。iPhoneからのんびりとした音楽を小さい音で流す。自宅で眠るときよりもぎゅーっとくっついて、お互いの匂いに包まれて。

お刺身みたいに重なって眠った窮屈さや、火の赤さを映したこどもたちの目や、あっというまの成長を目の当たりにして、眠る前に少し寂しい気分を味わったこと、わたしはこの先もときどき思い出すんだろう。

重なる寝息のなか、そんなことをノートに書き留め、わたしも眠りにつきました。

長くなったので、翌日の朝から帰路については次回にでも。

皆さまよりお寄せいただいた感想はこちら (2)
  1. ひろ さん

    素敵なキャンプデビューですね!
    ゆるキャン△はアニメで観ました。面白いですよね!
    ふれあいランドはブルートレインが気になっていて、いつか泊まってみたいと思っています♪

  2. 菅原茉莉 さん

    ひろさん
    ゆるキャン△はアニメも本当によかったですね!キャンプの楽しさが伝わりました。ブルートレインは4月から宿泊できるそうです。この日も真っ青な車体、青空に映えて綺麗でしたよ。(次の更新記事で写真を載せますね)わたしは次回トレーラーハウスにチャレンジしたいと思っています!ひろさんも楽しい滞在になりますように。
    感想頂き、嬉しかったです。ありがとうございました^^

感想をお待ちしております

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