
第17回 中野俣川炭焼道の隧道 山形県
季刊誌「おでかけ・みちこ」2020年12月25日号掲載 奥山に…
(本記事は季刊誌「michi-co」に掲載しきれなかった文章や資料を著者の好意により「プレミアム会員向け」に全て掲載したものです。)
鮑(あわび)漁の収益でトンネルを掘った
本州から北海道へ延びる未完の架け橋のような津軽半島。その突端にある龍飛崎を、文豪・太宰治は昭和19年の小説『津軽』の中で、「そこに於いて諸君の路は全く尽きる」と表現した。しかし今日、龍飛の地中から海底深く潜り込む青函トンネル(全長約54キロ)が海峡の向こう側へ通じている。そんな世界第2位の長大トンネルの在処へと通じる道にあるのが、今回紹介する洞門群(※1)だ。
青森から三廐へと至る津軽半島東海岸の道は、かつて松前道と呼ばれ、蝦夷地(松前藩)への渡海を志す者たちの往来によって栄えた。しかし明治以降は青森に渡航地の地位を奪われたことで、松前道の改修も停滞した。三廐までようやく路線バスが通じたのは大正13年である。龍飛は三廐からさらに3里北に隔たる陸の終着地だ。当時の龍飛道の状況を『三廐村史』は次のように書いている。
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