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『このレポートは、「日本の廃道」2013年7月号に掲載された「特濃廃道歩き 第40回 茂浦鉄道」を加筆修正したものです。当記事は廃線探索をテーマにしており、不用意に真似をした場合、あなたの生命に危険が及ぶ可能性があります。当記事を参考にあなたが廃道へ赴き、いかなる損害を受けた場合も、作者(マイみちスト)およびみちこ編集室・道の駅連絡会は責を負いません。』

茂浦鉄道 【導入編】

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まいにちみちこ編集室
https://my-michi.com/column/43279586/28098

幻の大陸連絡港と運命を共にした、小さな未成線

 

所在地

青森県東津軽郡平内町

 

 茂浦(もうら)鉄道は、かつて存在していた茂浦鉄道株式会社が明治末期に計画し、着工まで漕ぎ着けるも、開業することなく未完成に終った、私鉄未成線である。青森県中央部、夏泊半島の西岸にある茂浦という小さな漁港と、東北本線(現「青い森鉄道」)を結ぼうとしたもので、現在の行政区分に当てはめると、全線が東津軽郡平内町内で完結する、短距離路線だった。

 

 

この路線は、有名な廃線本である『鉄道廃線跡を歩く』シリーズにも掲載されたことがなく、ネット上にもほとんど情報のないマイナーな存在であり、ご存知の方は少ないと思う。青森県内で鉄道未成線といえば、太平洋戦争中に下北半島の北岸一体で建設が進められた、国鉄大間線が有名である。また、下北半島と対をなす津軽半島に目を向ければ、当初この半島を周回する計画だった国鉄津軽線は、戦後に東側区間だけを開業させて工事を終えている。この二つの大半島に挟まれた小さな夏泊半島にも、大間線や津軽線よりもさらに古い明治期の鉄道未成線が存在していたというのが、今回のテーマである。

 

 

茂浦鉄道の「終点」が置かれるはずだった平内町茂浦は、小さな漁港を持つ半農半漁の集落だ。近世は製塩が盛んだったというが、夏泊半島内で見ても特別に目立つ集落ではなかった。にもかかわらず、明治における最先端の交通機関だった鉄道の終点として抜擢され、さらに国の正式な免許を得て着工に至っている事実は、興味深いものがある。

 

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 この記事を書いた「マイみちスト」
ひらぬまよしゆき(よっきれん)
廃道探索とその情報発信を生業にする、日本初のプロ・オブローダー(オブローダーとは廃道探索者)を自称。幼少を過ごした秋田県で廃道探索の面白さに目覚め、東北地方の素朴な道をこよなく愛する。様々な道路の風景の中でも、人の英知と労働が大地を穿つ形となったトンネルが、特に大好き。東京都日野市在住だが、年の半分近くは秋田で生活する。1977年生まれ。

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