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浪江森林鉄道 真草沢(まくさざわ)線【第15回】

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まいにちみちこ編集室
https://my-michi.com/column/43279586/27388

◆ 9:36 第二インクライン 上部

 

 

 どうにか這い上がった久々の平らな地面は、すがすがしい風の通り道だった。周囲には切り立った露岩が多くあり、涼しげな針葉樹が生えていた。水気の乏しい、高さを感じる場所。上り詰めたという満足感が、後から後から湧き上がってきた。

 

私は、前代未聞の遺構「三段インクライン」の踏破に、成功した。

 

 だが、ここが終点というわけではないようだ。インクライン下の「中部軌道」を引き継ぐように、新たな水平路が一方向に通じていた。おそらくこれが、「上部軌道」の跡なのだろう。

 

 

上り詰めた脇には、第一インクラインで見たのと同じような、大きな石垣の土台があった。ここに制動機が設置されていたのだろう。しかし、屑鉄はおろか、ワイヤーのひとかけらも残っておらず、廃止の古さを伺わせた。もはや、廃墟というより、遺跡と呼びたくなる風貌だった。

 

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 この記事を書いた「マイみちスト」
ひらぬまよしゆき(よっきれん)
廃道探索とその情報発信を生業にする、日本初のプロ・オブローダー(オブローダーとは廃道探索者)を自称。幼少を過ごした秋田県で廃道探索の面白さに目覚め、東北地方の素朴な道をこよなく愛する。様々な道路の風景の中でも、人の英知と労働が大地を穿つ形となったトンネルが、特に大好き。東京都日野市在住だが、年の半分近くは秋田で生活する。1977年生まれ。

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