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浪江森林鉄道 真草沢(まくさざわ)線【第12回】

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まいにちみちこ編集室
https://my-michi.com/column/43279586/27196

林鉄界の秘宝! 幻の「三段インクライン」を解明せよ!

 このレポートは、「日本の廃道」2010年5月号に掲載された「特濃廃道歩き 第27回 浪江森林鉄道 真草沢線」を加筆修正したものです。当記事は廃道探索をテーマにしており、不用意に真似をした場合、あなたの生命に危険が及ぶ可能性があります。当記事を参考にあなたが廃道へ赴き、いかなる損害を受けた場合も、作者(マイみちスト)およびみちこ編集室・道の駅連絡会は責を負いません。

 

◆ 9:06 隧道出現!

 

 

 

 第1インクラインの上端から始まる「中部軌道」の跡。そこを100mほど西へ進んだ地点に、素掘りの隧道が発見された。インクラインが作られたのと同時期に掘られたであろう、古い隧道だ。内部が崩壊し、閉塞していても不思議はない。

 

 貫通していることを願いながら、持参したマグライトを点灯させて、洞窟の入口のような坑口へ近づいていった。

 

 

 よっしゃ~!! 貫通している!

 

 それにしても、驚くほど狭い。天井が高く見えると思うが、これも幅が狭すぎるせいである。実測はしていないが、幅1.8m、高さ3.6m程度と目測した。木材を満載したトロッコが潜り抜けるために、幅に対して天井が高くなっている。林鉄用らしい特徴ある断面だ。

何より興奮したのは、洞床の柔らかい土に、枕木を敷いていたことで出来た鮮明な凹みが残っていたことだ。屋外では水に流されたり、落葉や土に埋もれてしまったりで、すっかり消えてしまった枕木の跡が、隧道の中にだけ残っていた。かつては、この等間隔に列べられた枕木の上に、軌間762mmのレールが敷かれていたはず。これらの窪みは、インクラインの上部にも確かにレールが敷かれていたことを証明していた。

 

 

 ライトを点灯させる必要を感じない、全長わずか15mほどの短い隧道は、内部にはほとんど崩れもなく、良好な保存状態に見えたのだが、それでも素通りはさせてくれなかった。

 出口が外側から土砂に埋もれかけていて、ほとんど閉塞寸前の状態になっていた。天井よりも高い土砂の山に大量の落葉が厚く堆積していて、まるで新雪の斜面をよじ登るみたいな手応えだった。天井付近に僅かに残る開口部は狭く、背負っていたリュックを一度降ろさねば出られなかった。

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 この記事を書いた「マイみちスト」
ひらぬまよしゆき(よっきれん)
廃道探索とその情報発信を生業にする、日本初のプロ・オブローダー(オブローダーとは廃道探索者)を自称。幼少を過ごした秋田県で廃道探索の面白さに目覚め、東北地方の素朴な道をこよなく愛する。様々な道路の風景の中でも、人の英知と労働が大地を穿つ形となったトンネルが、特に大好き。東京都日野市在住だが、年の半分近くは秋田で生活する。1977年生まれ。

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