東北をフカボリ!「道の駅」日刊ウェブマガジン「まいにち・みちこ」

まいにち・みちこ

(まいみちへんしゅうしつ)
日刊ウェブマガジン「まいにち・みちこ」と季刊誌「michi-co」の運営と営業と取材と編集を行っています。

閖上の浜はいま〜閖上に生きる人たちは、いま、再生する海と共に在る

東北の、巡礼地とその場所にまつわる千年先まで語り継ぎたい物語を紹介します。(本記事は季刊誌「michi-co」掲載のバックナンバーです)
早朝の閖上浜

<出漁>

漁師のリキさんが言った。
「いま、“浮ぎもん”獲ってんだ。閖上(ゆりあげ)さもけっこう居んだよ」。
リキさんが言う“浮きもん”とは“シラス”のことだ。
赤貝を“底もん”と言うかは定かでないが、
全国ブランドの赤貝に替え、リキさんはいまシラス漁をやっている。
貝は育つのに時間がかかるため、毎年やって来る小魚の方が
「タイミングさえ間違えねげば、こっつの方がいいんだ」そうだ。
先日の『シラス祭り』には“シラス丼”食べたさに長い行列ができたという。
あの日(2011.3.11:東日本大震災発生)から六年が過ぎた。
おだやかな閖上の海は、いま、魚たちで賑わっている。

 

リキさん

 

閖(ゆり)上浜(あげはま)(宮城県名取市)の漁師・小斉(こさい)力男(りきお)さんは今年74才。東日本大震災で船と住まいを失ったが、レンタカーに乗って北海道から青森を巡り中古の漁船を手に入れた。その後、小斉さんは復興された閖上漁港から船を出し、近海での赤貝漁を続けていたが、回遊してくるシラス(カタクチイワシの稚魚)に着目。成長までに時間のかかる赤貝に替えて、現在はシラス漁を行っている。水揚げされたシラスは水産加工業者の手に渡り、釜茹でしたものや天日乾燥したものが近くの『閖上さいかい市場』の商店に並ぶ。また市場内には、獲りたての生シラスをたっぷりと載せたシラス丼が食べられる店もあり、赤貝丼と並んで訪れる観光客の人気の的となっている。あの震災で被災地の浜は多くのものを失ったが、そこには、前を向いて生きている人たちが居る。リキさんこと小斉力男さんは言う。「借金すてでも船買いでがったんだ。やっぱり、漁師合ってんだべな、オレ」。こんな海の男や海と共に生きる人たちがいる閖上は、いま意気軒昂である。

 

閖上漁港:復旧した漁港には現在、17艘、24名の漁師が仕事に励んでいる。周辺の水産加工団地には9社が進出、6社の工場が本格操業を開始している
閖上さいかい市場:事業の”再開”とお客との”再会”の気持ちをこめて名付けられた「閖上さいかい市場」には、現在14店舗が店を開いている。(名取市美田園7丁目)
生シラス丼:漁師の”リキさん”が獲ってきたとれとれの生シラスは、「閖上さいかい市場」内の店で提供される。(税込み1,000円)
若草寿司:若草寿司の店主・比佐幸悦さんは”ネタ”へのこだわりを持った親方。ここで提供される「赤貝丼」、「生シラス丼」には多くのファンが居る
天日干しちりめん:「閖上さいかい市場」内に店舗を持つマルタ水産では、手間ひまをかけた「天日干しちりめん」(1箱1,500円~) を販売、贈答用にも喜ばれている

 

■閖上漁港、閖上さいかい市場の問合わせ

  • 名取市商工観光課:tel.022-384-2111
  • 名取市観光物産協会:tel.022-382-6526

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語り継ぎたい物語を募集しています。
一般社団法人東北お遍路プロジェクト
http://tohoku-ohenro.jp/

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