まいにち・みちこ【東北 道の駅 日刊マガジン】

第20回「SNSについて」

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シンガーソングライター坂本サトルが出会った音、風景、そして人…
まいにちみちこ編集室
https://my-michi.com/column/34975682/22111

西日本で大きな災害が起こってしまった。

氾濫した川の水に街がのみ込まれる光景は、やはりあの東日本大震災を思い起こされ恐怖とやるせなさをあらためて感じる。多くの命も失われた。あの堆積した土砂や大量の災害ゴミが1日も早く取り除かれ、街の機能が回復することを心から願っています。

 

今回のような災害が起こる度に考えさせられるのがSNS問題だ。

災害時にツイッターが良くも悪くも活躍するようになったのは東日本大震災の時だと思う。救助要請や現場の状況がリアルタイムで報告されることはとても有益なことだと思う。それで救われた命もあった。しかし大切な情報に紛れてタイムラインに流れてくるデマ、誤った情報、それに躍らされて大騒ぎする人、それをたしなめる人や怒る人、そしてお馴染み与党と野党の足の引っ張り合い…。

twitterほどではないがfacebookでも同じようなことがあっただろう。本物と偽物が同じタイムライン上に並ぶ。緊急時にその真偽を判断するのは容易ではない。現場の混乱のまっただ中にいればなおさら。

離れた場所にいるからこそできることもあるはずだ。僕らはもっと冷静にならなければならない。

…などと自分に言い聞かせても、やはり僕も落ち着かなかった。

次から次へと入ってくる深刻な報告。胸が苦しくなるような悲しい話しと、時々届く心温まる話し。政治家やタレントの言動への非難や揚げ足取り。今回の被害でわかった国の制度の不備、等々…。それらが僕のスマートフォンの画面を連日流れ続ける。そんな状況の中で「○○でライブ決定!」だの「今日のランチはカツカレーです」などと投稿する気にはとてもなれず、気持ちとしては「SNSお休み中」であった。

まだまだ復旧の見込みが立っていない場所がほとんどだが、いつまでも僕が落ち込んでいても何の役にも立たない。通常営業に戻ろう、と思ったのがつい昨日のこと。

 

さて、この機会にあらためて僕がやっている各SNSについて、考えや現状をまとめてみることにする。現在僕がやっているのがブログ、facebook、twitter、Instagram、の4つだ。

●ブログ(Ameblo)
1999年6月からファンクラブ会員限定で始めたブログ「日々の営み」。2010年からはタイトルを「日々の営み public」とし、アメブロに引っ越して誰でも読めるようにした。しかし、ここ数年はfacebookをブログ的に使うようになってきていたため「もうアメブロ辞めてもいいかな」などと考えていた。そんなある日、ライブ会場でのCD即売会時に「私はSNSをやっていないので最近のサトルさんの動向がわからない。なんとかブログの復活を!」と言われ、そうか、読めない人がいるんじゃだめだ、やっぱりブログ的な事はブログに書こう、と基本に立ち返ったばかり。

ブログというのは積極的に読もうと思う人しかアクセスしてこないわけなので、例えるならば「家の中での発言」という感じ。多少の独りよがりも気にせず書いちゃえ、という若干の油断。洋服で言うなら部屋着。

 

●facebook
2011年から使用。
ここ数年、メインと考えていたのがfacebookだった。文字数や写真の数を気にせず投稿できるし「いいね!」はやはりダイレクトな反応として投稿するモチベーションになる。発展型のブログの様なものと捉えてそのつもりで投稿するようになっていた。しかし認識不足から「個人ページ」で始めてしまったため色々と面倒なことに。実際には会ったことのない人からの友達申請もプロモーションと考えて、基本的に無条件で承認していたらあっという間に上限の5000人に到達(上限があったなんて知らなかった)。上限に達するとこちらからのお友達申請も承認もできず、仕事で知り合った方やリアルな友人と「友達」になれないという皮肉な事態に。承認できないまま申請の数だけが日に日に溜まっていき、毎日減った分(「友達」の数は1日に数名ずつ減っていくのだ)を承認していって常に5000人にしておく…というのをしばらく続けていたが、ぶっちゃけ非常に面倒なので数年前からほぼ放置。この5000人問題、アーティストの皆さんには「あるある」のようで同じような話しを何人かから聞いた。facebookページ(旧ファンページ。一応用意だけはしているが開店休業中)に移行するべきか否か悩み中。

このfacebook。ブログよりは開かれているものの、ほとんどは友達申請してきた方が読んでるんだろうということで例えるならば「職場、または知人への発言」という感じ。洋服で言うなら普段着といったところ。

 

●twitter
2009年7月。周りからの勧めでアカウント作成。
140字の短文投稿、「twitter」というネーミング、投稿することを日本語では「つぶやく」と呼ぶ、など企画・設定の勝利だと思わせるtwitter。文字数の制限をなくそうという動きもあるようだが他のSNSと差別化するためにも守り続けて欲しい140文字。

短歌や俳句、川柳に慣れ親しんでいる日本人は、他の国の方に比べてこの「文字数を制限される」というルールを楽しめるのだと思う。どうでもいい事や愚痴のようなネガティブな話しもfacebookに比べて投稿しやすい。「つぶやく」という呼び方のマジックか。

ただし、匿名性の高さによる問題が時々起こるのが困りもの。こっちは名前も顔もさらしているのに絡んでくる人達はほぼみんな匿名という恐ろしさ。思いも寄らぬ所から賛辞のお花や中傷の石つぶてが飛んでくる。ということで僕にとってのtwitterは「人通りの多い路上での発言」といったところ。洋服に例えるならお出かけ用のちょっといい普段着、か。

 

●Instagram
2015年成り行きで利用開始。
当初は「美しい写真が並ぶ芸術性の高い写真投稿SNS」というイメージ(主観です)だったが、ツイッター的に使ってる人もいれば完全にブログ的な長文を投稿してる人もいて、個人的には一番潰しがきくというか使い方の自由度が高い、という印象。確かにプロフィール画面にこれまで撮った写真が同じサイズで整然と並ぶ様は、作品集のようにも見えてご満悦。

これまで紹介してきた他のSNSはPCで使ってる人も多いと思われるが、インスタについては圧倒的にスマホで使われることをメインに置いているように思える。個人的には他のSNSに比べると投稿数は少なめ。これから熱が入るかも。

Instagram。例えるならば「友人を招くためにものすごく掃除して間接照明と観葉植物もバッチリ用意した自宅での発言」。洋服に例えれば「ぱっと見ちょっとオシャレな普段着程度だが、知ってる人が見れば『そのTシャツって○○の限定品じゃ…』と気付くような細部にこだわった普段着」。一番金かかりそう。

 

以上だ。結局ほとんどが普段着だったな…。

僕はレコード会社的なことも事務所的な事も自分でやっているのでSNSは大事なプロモーションツールでもある。「仕事でやってる」と思う瞬間も多い。いちいち例えたように、僕はそれぞれ利用者層が違うと感じているため、同じ投稿でも語尾やちょっとした表現をそのSNSごとに少しずつ変えて投稿している。家の中での話し方と職場での話し方は同じではいけない。だから投稿には時間がかかる。正直面倒くさいが「これも仕事」とか「楽しみにしている人がいるのだから」と言い聞かせてポチポチするのだ。揺れ動く私の心。ということで続いては個人的に感じているSNSのメリットとデメリットをあげてみる。

【メリット】

・プロモーションツールとして労力はかかるが、金銭的な負担が軽くて済む。

・ファンの皆さんや友人、仕事仲間などに今、誰とどんな仕事をしているのかを発信できるようになったため「最近何やってるの?」と聞かれることが少なくなった。人は「あの人、最近テレビ出ないねえ」などと簡単に言うが、テレビ出てなくてもちゃんと仕事してるのだ。それをいちいち説明しなくても良くなったのは精神的にも時間的にも負担がなくて良い。

・仕事のオファーが様々なところから届くようになった。facebookなら友達になっていなくてもメッセージが送れるしtwitterでも設定次第でダイレクトメッセージが送れる。過去に一緒に仕事したけど音信不通になっていた人との再会も多い。

 

【デメリット】

・SNS上でプロモーションしただけで、「やるべきことは全部やった!」などと勘違いしそうになるがそれは大きな間違い。

・投稿するネタ探しに気を取られてその場を存分に楽しめないことがある。

・直接メッセージを送れるということで、中傷や意味不明、困惑するようなものも直接届いてしまう。先日は自殺をほのめかすメッセージが連日届いて、対応に時間とエネルギーをずいぶん使った。僕の対応次第では最悪な結果になるかも…と思ったりして心身共に疲労困憊。本当に参った。

 

上手に付き合えば便利なことは間違いないSNS。

事故を未然に防いで怪我のないように。いや、時には怪我することで怖さや回避方法を学び、致命傷は負わないようにする。ここら辺は実生活と同様だ。

のめり込みすぎず、振り回されず、これからもエンターテイナーとして皆さんに楽しんでもらえたり何かが始まったりするような投稿を心がけます。どうぞ今後ともよろしくお付き合い下さい。

8月に決まった西日本での3本ライブ。激励とお見舞いの気持ちを込めていきます。

詳しくはSNSで!(結局これ)

 

写真は道草途中に立ち寄ったあるお寺で見つけた石像。

赤い石と白い石が何層にも重なってできた一枚岩をその重なりを利用して削ったもの。こういうものを見かけると「お、これはSNSだな」と思ってしまうわけです。

 

facebook

https://www.facebook.com/sakamotosatoru1967

twitter

Instagram

https://www.instagram.com/sakamotosatoru/

 この記事を書いた「マイみちスト」
(さかもとさとる)
1967年青森県生まれ。1992年、JIGGER’S SONのボーカル、ギターとしてメジャーデビュー。1999年「天使達の歌」でソロ活動開始。自身の活動の他、楽曲提供、プロデュース、映画等の音楽制作、ラジオパーソナリティとしても活動中。
この「マイみちスト」の作品

SOUND of SURPRISE

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皆さまよりお寄せいただいた感想はこちら (2)
  1. コメは二合 さん

    《結局、ほとんどが普段着だったな…》のくだりが、正直で、着飾ることのないサトルさんらしいと思いました。
    こちらのエッセイも、SNS も、サトルさんの文章は、分かりやすく、伝わりやすく、面白いです。
    これからも、いろいろと楽しませていただきます。

  2. 寒石 凍 さん

    世の中の人達が、サトルさんのように自分とSNSの関係を俯瞰する時間を作れば良いのに。そうしたら、悪意のある善意や不要な発言に振り回されて疲れる事ないのになぁ。

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