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第2回:美魔女の気持ち

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健康体を過信してエネルギーを注ぎ込み続けたカラダにガタ到来。食とカラダを見つめ直す大人のための連載エッセイ。ガジェットや懐かしの映画・洋楽と東北の地域ネタと健康ネタを織り交ぜて、体当たりでトーホクをジャーン!と鳴らしてみる。
まいにちみちこ編集室
https://my-michi.com/column/10199712/9860

「何もしていないわよ」にダマされる

 

結論から言おう。
心を決めた2016年末から半年で13kgのダイエットに成功した。
大学時代以来の軽い体を取り戻したのだ。
50代を目前の快挙である。
軽かったためにアメフトでは大した成功を収められなかった。肩から太腿が生えてるような輩にタックルされると数ヤード飛んじゃうプレイヤーは、アメリカのドラマや映画で見たことがあるだろう。目を覚ますとチームメイト達がのぞき込んでいて「体験入部です。テヘ」って言っちゃうような。それでも「何かが揺れている体型」を卒業できたことを喜ぶべきだ。
巨デブから超痩身した私の後輩は私の13kgの快挙を鼻で笑っていたが、40代の燃えたぎる情熱に内心感動していたに違いない。そう思いたい。思っていいよね。

ここで、この連載をご覧になっている読者の皆さんは当然期待をしているのだろう。私がこれから「半年で13kg痩せた方法」を教えてくれるのだろう、と。「新月〜」や「旅する〜」や「リカちゃん〜」とは違い人気にはほど遠い連載なので、数少ない読者の皆さんにだけは禁断の方法をこっそり教えちゃうんじゃないか、と。ランキングの上は目指さないのか、と。そこそこで良いのか、と。写真やイラストは無いのか、と。そう思っているならほっといて欲しい。

「あら、何もしていないわよ」
「え〜、でも奥さん肌がとってもキレイ」

しかし、男でありながら美魔女になった気分が味わえるのもきっと今だけだろう。
ところで、このフレーズ「何もしていない」は言葉通りの意味だろうか。
この言い回しで私が体験した例が一つある。
幼い頃の私に「ほらあの山の向こうの明かりが盛岡だよ」と教えてくれた私の母親が、最近よく言う言葉なのだ。

私の母は薔薇を育てるのが生き甲斐で、私の実家は春から秋口までは文字通り埋もれるほどの薔薇が咲き乱れる。すると、たびたび薔薇を鑑賞するために人が立ち寄ることがある。

「あら〜キレイな薔薇ですね〜。どうやってここまで育てられるんですか?(興味津々)」
「おほほ〜特に何もしていないんですぅ〜」

私も私の父も、母の鉄仮面の下にある薔薇育成に対する姿勢や取り組みを嫌と言うほど目にしているため、「何もしていないワケがない」と常に思っている、ということである。そして、(薔薇を育てるのが如何に大変かということは一般的な事実であるため)まさか「何もしてない」を真に受ける人もいないだろうと特に気にしていないというわけなのだ。

そう。このフレーズ、正しくは、「(私にとって特別だと思うことは)何もしていない」ということになる。
私の母にとって家を埋めるほどの薔薇を咲き誇らせることは、父の食事を後回しにしてしまおうが、なんならいっそうっかり忘れていたことにしてしまおうが、彼女にとって「特別」ではないということになる。

「ばあさん、お昼はまだかい?」
「さっき食べたでしょう!」

「ワシのメガネはどこだっけ?」「頭の上でしょう!」とはまた次元の違う、老夫婦の駆け引きである。本当に食べたかどうかは母のみぞ知るのである。
お昼過ぎ、父が文句を言いながらナポリタンを作っているの目にすることは、母が家事そっちのけで外で薔薇の手入れをしている証拠なのだ。父の世話に手をかけないことなど、彼女にとって「特別なことでは無い」ということか。

美魔女に話を戻そう。
「何もしていない」を言い換えると、あなたにとっては特別過ぎる可能性が非常に高い。
うっかり真似をしようとしても既に手を出せない領域がスタートラインであることも考えられる。
この違いに気付かないと、手に入れたいキレイな肌が恨み節に変わってしまうこともある。
はーっはっは!民よ、安心したまえ。私はお高い化粧品や幸せになる壺など売りつけたりせぬ。さらばじゃー(待て)

 

筋肉の半分以上は下半身 燃やしてみようよ体脂肪(字足らず)

 

では、ランキングそこそこでも読んでくれている読者の皆さんにこっそり教えるとしよう。
どうせそこそこしか読まれていないのである。SNSなんかで拡散して欲しいだなんて頼んでいないのである(押すなよ、押すなよ。)。分かって頂いた人だけで結構です。

エネルギーを燃やしてくれる筋肉はどこにあるか。半分以上は下半身にある。
ドアツードアであっても、座席から立ち上がることに始まり、歩くこと自体は下半身の筋肉が活躍していることにかわりはない。ジョジョ第3部の「ウィールオブフォーチューン」でもない限り、筋肉量は下半身の方が多い。
ということは、燃焼量を上げるためには下半身の運動量を増やすのが手っ取り早い。
これ以上成績が伸びない得意分野を頑張るのではなく、伸びしろのある分野に手を付けよということだ。

とは言え、ビリーズブートキャンプで挫折経験のある皆さんにとって「運動量」や「燃焼」という言葉には少なからず抵抗があるのではないかと思う。○ンダーコ○とかス○ン○ー○ーンとか、押し入れの肥やしになってしまっているのではないだろうか。(伏せ文字の正解はCMの後)
それを恥じることはない。(うんうん)
誰もが通る道である。(うんうんうん)
自分の健康を意識した時がスタート地点なのだ。失敗の経験があるからこそ、人は前に進めるというものだ。

で、肝心のナイショ話はというと、実にシンプルである。
毎日10回のスクワット。3セット。
コピー機の前で。
ロッカーの前で。
自室の机の脇で。
私のスタート地点は、その場でしゃがむ動作から始まったのである。

「G兄さん、何やってんの?」
真上からは別として、どの角度から見てもスクワットをやっているようにしか見えない。うんこ我慢しているように見えるかこれが。大の大人が。言わせるな(言いたいだけ)。
この質問の意図は、文字通り

「アナタガヤッテイルコトハニホンゴデナントイウカ?」の場合と、

「まさか筋トレ?ぷぷぷ」の場合が想定される。

後者の意図がくみ取れたときはチャンスだ。他人を馬鹿にするという行為は同時に発言者の焦りを表していると言っても良い。スクワットごときで痩せようと思っているなんて無理無理。そんな輩に対し、健康意識高い系として一歩リードしているのである。「あはは〜、まさかね♡」と笑ってやる位の余裕を見せてあげるのである。

ちなみに英和辞典「THE WISDOM」(三省堂)によれば「スクワット」の米卑訳に「くそをする」という意味があることを付け加えておこう。
あはは〜、まさかね♡してないから。

 

屁のつっぱりはいらんですよ*

 

そんなわけで、色んな所でスクワットしている姿が目撃されるようになる。
1月から3月くらいまではとにかく短い時間を見つけてはスクワットをしていた。立ち話的な打ち合わせでもスクワットしながらやってみせた。
このスクワットは1セット10回で、3セットもやれば1日分は終了だ。
「そんなのチョロイよ〜」
そう思ったのなら、あなたは既に失敗している。「バカ、俺じゃないるれ!*」
13kg痩せたということは、13kg太ったということ。
一瞬で?急に太ったと?
「何を言っているのか分からねーと思うが、俺もなにをされたのか分からなかった*」…そんな訳ない。時間をかけてゆっくり太ったということだ。何年もかけてゆっくりゆっくり。13kgのステーキ塊を食べて一晩で定着してしまったわけでは決して無い。時間をかけてゆっくり太ったのだから、一晩で健康を目指そうとせずに、時間をかけてゆっくり「動ける体に整えてゆく」のである。
スクワットはその入口だ。

両腕をクロスして胸に置き、上半身を90度起こしたままゆっくりと、太腿に大きな負荷がかかる程度に。
膝が90度に曲がったら、またゆっくりと膝を伸ばす。上半身は垂直に起こしたまま。前傾にならないように。ゆっくりと息をしながら。これで1回。10回繰り返す。それが1セット。

これは「疲れない自慢」大会ではない。どれだけしんどいかがポイントなのだ。
筋肉を疲れさせる(大きな負荷をかける)ことが目的なので、たった10回のスクワットでも相当キツイはずだ。
キツイ動作で筋肉に負荷をかけ、十分に休むことで筋肉を成長させる。筋肉が増え活性化するとエネルギーの消費量が増える(=代謝が上がる)ということである。
余計な脂肪が落ちカモシカのような脚になる最初の一歩は、一歩も動かないスクワットから始めたのだ。

*引用(「キン肉マン」キン肉スグルのセリフより:「北斗の拳」ジャギの手下のセリフより/「ジョジョの奇妙な冒険」ポルナレフのセリフより:集英社)

 

この世で見たい変化

 

この記事の最後にマハトマ・ガンディーの勇気が出る言葉を紹介しよう。

You must be the change you want to see in the world.

「あなた自身が、この世で見たい「変化」となりなさい」

私が見ているこの世界は、私が自信が変えられる世界である。少なくとも、自ら行動することで自分自身や自分の周りの環境は変えられるはずだ。他人にすがっても脂肪は減らない。羽交い締めにされ毎食無理矢理食わされているなら別だが。自分で時間をかけて築いた脂肪の城を、少しずつ解体するのもまた自分自身なのである。
自分にそう言い聞かせて、私は毎日こつこつとスクワットに励んだ。

ところで、スクワットだけで半年で13kgも本当に痩せられるの?
「あはは〜、まさかね♡」

 

次号予告:
 全部言っちゃうから
 もどってきた、くつ
 「ですにぇ」が口癖のH先輩の日誌は「デス・ノート」と呼ばれた
以上の3本をお届けします。ジャ〜ンケ〜ン (^O^)y

 

つづく。

 この記事を書いた「マイみちスト」
(ジーニー)
ごらん、あの山の向こうの明かりが盛岡だよと言われて育った田舎の出身。職業経験豊富だが資格は自動車普通免許のみの40代。現職:Webディレクター、写真家。中型免許を取ろうか悩んでいる。本を買うのが好きで、読むのは2番目に好き。映画好き。あ、食べるのも好き。洋楽(特にロック!ヘビメタ)大好き。こすってくれたら、出てきて願いを叶えてあげましょう。

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