まいにち・みちこ【東北 道の駅 日刊マガジン】

第4回:温泉とおまんじゅう

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健康体を過信してエネルギーを注ぎ込み続けたカラダにガタ到来。食とカラダを見つめ直す大人のための連載エッセイ。ガジェットや懐かしの映画・洋楽と東北の地域ネタと健康ネタを織り交ぜて、体当たりでトーホクをジャーン!と鳴らしてみる。
まいにちみちこ編集室
https://my-michi.com/column/10199712/21761

心地良く身体を動かしたら、熱い風呂で更に汗をかく。

サウナ付きであれば尚良し、というか私が40過ぎてやっとサウナの魅力に気付き、サウナという強制汗かき器がある温泉などによく行くようになった。温泉の下調べは欠かせない。
通っているジムにもサウナがあり、トレーニングで汗をかいた後にサウナで更に汗を絞り出して体重計に乗るのが何より楽しみになった。

(体重が)減っていれば、自分の生活習慣の見直しが間違っていなかったのだと確信できるし、
(体重が)増えていれば、トレーニングで筋肉が増えたのだと思うようにする。

なんてプラス思考!

プラスに考えることが頭にも身体にも良い影響を与えるのよ。コレ、ホントね。

 

温泉300(スリー・ハンドレット)

 

さて、半年で13kg(93kg→79.なにがしkg)まで落とした秘密の入浴方法を披露しよう。
秘密が秘密ではなくなる瞬間にあなたは立ち会うことになる。(大袈裟な)

ところで私は子供の頃、よくかくれんぼをして遊んだ。
鬼に見つからないような場所に隠れる。見つからないような場所は鬼が真っ先に探しに行くので、まさかの場所に隠れるのがかくれんぼの秘訣だ。

地元ルールでは「○○みーつけた!」の鬼コールが間違っている時、例えば「タカシくん、みーつけた!」と言った先に居たのがマモルくんだった時は、鬼は「呼び間違い」でもう一度鬼をやることになる。「呼び間違い」を誘発するために、着ている服を脱ぎ、その服を自分が隠れているようなオトリにする方法を編み出したトシオくんは、上着を脱ぐだけに留まらずほとんど裸に近い状態なるまでオトリを楽しんでいた。それに慣れた鬼は裸のトシオくんを探すことにやっきになる。

「みーつけたコール」の時に別の場所に隠れていたタカシくんが、自分の名前が呼ばれて「えーもう見つかっちゃった」とうっかり自ら鬼の前に出てきてしまったらタカシくんがアウト。

かくれんぼは、鬼から隠れる遊びだが、鬼の動向が見える場所に隠れるところに駆け引きがあって面白いのだ。鬼がどの方向を指して「○○みーつけた!」を言っているのかを隠れている人間が見ていないと「呼び間違い」を指摘することができないからだ。

また、誰も見つけられないような場所に隠れてしまって、鬼はおろか他の誰も見つけられず、本人もゲームの進行がどうなっているのか全く分からない(鬼がどこを探していて、他の誰が見つかってしまっているか)ような隠れ方はかくれんぼを超えて捜索になることがある。「ノブオくん、どこ行ったの?」「もう帰ったんじゃない?」ゲームの強制終了ならまだましだ。ノブオくん、頼むからもう出てきておくれ。

さて、そのかくれんぼの時の鬼だが、壁に向かって目を閉じ、大きな声でゆっくりと数を数える。
いーち、
にーい、
さーん、
しーい、
ごーお、……

あのころの10まで数えるスピードを憶えているだろうか。

小学校の音楽の授業の時に、目をつむって正確に60秒を数えるという訓練をしたことがある。正確に、とは、時計の針と同じスピードでという意味だ。60秒数えて手を上げる。

かくれんぼの10秒は時計の針の10秒とは違う。
ゆっくり数える鬼は鬼の楽しみ方を知っている。

ふっふっふ。
隠れろ、隠れるがいい!
私が一歩ずつおまえを追い詰める、その恐怖を味わうが良い!わーっはっはっは(小学生)。

そう!あのかくれんぼの「ゆっくりカウント」が、風呂で汗を絞り出す時の第1の秘密なのだ。

 

前置きが長くなったので第2の秘密はあっさり言おう!
半身浴。

子供の頃「肩まで浸かりなさい」と親に言われてお風呂に入ってきた皆さんにとって半身浴は物足りないと感じるのではないだろうか。私は「肩まで」が良しなら「アゴまで」はベターだろうと思っていた。ベターならもっと褒められると思っていた。何事も「良し」を改良して上を目指そうとする子供だった。ちなみに「アゴまで」はベターで、「鼻の下まで」がベストだ。グッド・ベター・ザベスト。もはやこれはお風呂というより修行に近い。

信じて疑わなかった子供の頃に植え付けられた習慣というものに、「何かが揺れている危機感」が湧き起こると何でも試してみようという気になる。芸能人が「半身浴で長く浸かるんですぅ」なんて言っていたのを思い出し、それがテレビという別世界の話にしてしまわずに、自ら別世界へ飛び込んでみる勇気が必要だ。

腰まで湯に浸かり、目をつむってゆっくり数える。目標は300。
70くらいまで数えると、「来た」という感覚になる。
汗がじわっと身体を包む感覚だ。

120くらいで頭のてっぺんから汗が流れ始める。
ノンストップ・汗。滝のように汗が出る。
滝に打たれる修行ではなく、私が滝になる。滝は私。私に打たれなさい。なんのこっちゃ。

300まで数えるスピードは体調によって早くしたり十分にゆっくりだったりするが、いずれにしてもちゃんと終わりを設定して望むようにした。始まりの時間ばかりうるさく言われ、だらだらと終わりの時間を設定せずに行われる会議なんかより、終わりの時間をちゃんと決めて行う半身浴の方がずっと気持ちいいのだ。己の流した汗がその証拠だ。

 

嚥下機能の低下に首の筋肉トレーニング

 

誤嚥(ごえん)。

太ってきたことや身体を動かさなくなったことにより筋肉が減ったことと同じ時期に、誤嚥が増えた。食べ物が食道ではなく気管に入ってしまい、咽せたり咳き込むことが増えたのだ。麺類などすすって食べるようなものだけに留まらず、普段の食事から咽せるようになり、これはなんとしたものかと悩んでいた。

岩手の盛岡と言えば「盛岡三大麺」で賑わう町で、盛岡冷麺・盛岡じゃじゃ麺、そしてわんこそばで有名だ。三大麺の他にもラーメン店や蕎麦屋も多く、三陸産の魚介を美味しくいただける店や岩手の牛肉・豚・鶏と、太らずにいられない程美味しい店がひしめき合っている。盛岡で飲食店で成功すれば全国に行ける、と言われるほどシビアな競争に勝ち残っているお店の料理が揃うのが盛岡なのだ。

そんな環境に居ながら食を楽しめない状況になってしまった事は私にとって深刻な状況で、これは何とかしなければならないと思っていた。

嚥下機能の低下の改善は、舌の筋肉の衰えを解消する運動をしたりするのが良いと健康関連のテレビ番組でやっていた。「ロナウドの、口に咥えて羽ばたく機器*」のお世話になったりするのかな~なんて思ったりして(※たるみ、シワ、ほうれい線を改善する機器です)。

とにかく、いちいち食事のたびに誤嚥していられないし、だからと言って舌を鍛えるのは一人でいるときにしたい。車の運転中でさえ、すれ違う対向車の運転手に見られかねないだけでなく、先行する車の運転手がバックミラー越しに「後ろの車の運転手、俺を威嚇しているゾ」と思われたら大変だ。オジーオズボーンのアルバムジャケットを思い出して欲しい。いや、KISS、いやBURRNの表紙でもいい。危険あおり運転ならぬ、舌出し威嚇運転で通報されてしまう。

そこで、サウナに入っている最中にできることはないかを考えてみた。
考えた結果、アメフト(アメリカンフットボール)時代に行っていた首のトレーニングをまずはやってみようと思った。

首の筋肉を鍛えるトレーニングは、どのポジションの選手も行っていたトレーニングだ。
ウレタンのマット(ウェイトで反発するやつ)に頭を強く押し付けて、首の筋肉を鍛える。前方向に強く押し付けて10秒。この時のカウントは時計の針と同じスピードで。右方向に10秒、そして左方向に10秒。肩から脚が生えているような屈強な選手のタックルに負けない身体作りをするために、首の筋肉もこうして鍛えるのだ。

これをサウナで実践した。

頭を押し付けるウレタンはサウナに無いために、手で頭を押さえて首を反対方向に動かすようにした。汗で手が滑るので、1枚しかないタオルは頭に被せ滑り止めにし、下半身はフリースタイルで望んだ。この際重要なのは、下半身ではない。男風呂ではソコを隠さない方が漢なのだ。

そしてなんと!誤嚥が減った。減ったと言うより、誤嚥を全くしなくなった。

筋力の低下は加齢によるものとして諦めていたら、楽しみも減ってしまう。食事は楽しくしたいじゃないか。例えインスタント食品であっても、大好きなジャンクフードだとしても、食うことは喜びに繋がる。誤嚥よ、さらばなのである。

 

温泉とおまんじゅう

 

温泉に入るには、旅館に泊まるか日帰り温泉に行くか。仙女の湯を選ぶのは大胆なオプションだ。かつて仙女の湯は秘湯扱いで、そこへ行くには懐中電灯の灯りを頼りに岩場を抜け、脱衣所の中にも電気が通っておらず真っ暗闇の中で着替えたものだ。あれ?さっき懐中電灯って言っていたじゃない?と思うかもしれないが、懐中電灯を横置きにしても脱衣所全体を明るくする事なんかできないのである。もちろん下向きに立てても床の1箇所が丸く光るだけだし、上向きにして立てたら逆に眩しくて目を開けていられるもんじゃ無い。脱ぐだけなら暗闇でも出来るが、着るのは結構大変だ。

その仙女の湯で、偶然、県外から噂を聞きつけてやって来たという女子大生の団体と一緒になったことがあり、当時高校生だった私はその後どうやって帰ってきたのか記憶が全く無いほどボルテージというかテンションというかアドレナリンというかが一気に放出されたことがあった。その年代で女性と一緒に温泉に入れるなんてミラクルなシチュエーションです(なぜ丁寧)。偶然が起こす素敵な思い出の1つだ。

甘酸っぱい話はさておき、旅館に泊まるとき部屋のテーブルに甘味が用意されているのにお気づきだろうか。この甘味(お菓子、茶菓子)、温泉に入るために用意されているのだそうだ、とどこかで聞いたことがある。温泉で汗をかくということは、身体が温まることで身体の中でエネルギーが燃えやすい状態になる。そのエネルギーが入浴中に無くなったりすると入浴後に具合が悪くなってしまう。つまり、温泉に入る前に血糖値を上げておく、という意味なのだそうだ。
(美味しいお菓子だから後で買ってネ、という意味かもしれないが)。

トレーニングの度に宿泊するわけにもいかないので温泉は日帰りが多いのだが、私のように入浴も発汗を目的としたものになると、この入浴前の甘味の入手がとても重要になる。好みは人それぞれだが、私はまんじゅうを選ぶようにしている。餡子が苦手だった私は、温泉に宿泊する時でも部屋に用意してある饅頭は食べられなかった。しかし、その温泉宿の甘味の意味を知ってからは世界が変わり、饅頭を食べられるようになった。お風呂に入ると血糖値が下がる。長く入ると汗と共に色んなモノが出て行く。結果、期待に反して疲労を感じたり具合が悪くなってしまったりしては、もったいないではないか。もちろんジムでも、半身浴~サウナと発汗目的で入浴するため、予め甘味をとっておく事を忘れてはいけない。

私のようなにわかトレーニングバカじゃなくても、入浴前に甘味をとっておくことをおすすめしておく。温泉やお風呂から上がった後のスッキリ感は、入浴前の準備が大事なのだ。

その準備をサラッとやってのけ、筋肉を増やし(誤嚥を減らし)、イイオトコ・イイオンナを目指す。ドアツードアの東北人だからこそ、普段歩き回らない分「健康を意識する」ことが重要なのだ。良い汗をかいたら、美味い飯を食う。美味い飯を食うために、生きているんだな。

 

第3回:イイオトコ・イイオンナ

第2回:美魔女の気持ち

 この記事を書いた「マイみちスト」
(ジーニー)
ごらん、あの山の向こうの明かりが盛岡だよと言われて育った田舎の出身。職業経験豊富だが資格は自動車普通免許のみの40代。現職:Webディレクター、写真家。中型免許を取ろうか悩んでいる。本を買うのが好きで、読むのは2番目に好き。映画好き。あ、食べるのも好き。洋楽(特にロック!ヘビメタ)大好き。こすってくれたら、出てきて願いを叶えてあげましょう。

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