こんにちは、彼是堂です!今日は10月8日。

二十四節気では「寒露」です。

草花に置く露が冷たく感じられてくる時季と言われています。

 

気温がぐっと下がり、肌寒くなってきました。

温かいものを飲みたくなる季節にピッタリの工芸品、「南部鉄器」が今回のイラストのテーマです。

 

【寒露】「職人が手づくりする、鉄瓶のあられ模様」(イラスト:AKI)

 

 

岩手の伝統工芸品である「南部鉄器」は、盛岡市と奥州市水沢地域が主な産地です。

 

盛岡の南部鉄器は、南部藩主が京都から釜師・小泉五郎七清行を呼び、茶の湯釜を作らせたのが始まり。

水沢の場合は平安時代末期に、藤原氏が近江国から鉄器職人を招いたことから始まったとされています。

盛岡の鉄器は主に茶道、水沢の鉄器は主に日用品として作られるなど、人々の暮らしへの馴染み方も異なっていました。

その後、戦争による鉄の供出などで、盛岡・水沢の鉄器は大きなダメージを受けました。

戦後には生活スタイルの変化などの新たな苦難がありましたが、2つの鋳物文化は現在まで受け継がれています。

 

今回のイラストでは、鉄瓶へのあられ模様をつける様子を描いてもらいました。

棒で一つ一つ窪みをつけて、あの特徴的な模様が出来上がっているのです。

実際に見てみるとその技術の精緻さ、美しさに驚きます。

最近は商品のサイズや色などが豊富になり、国内外でも知られるようになりました。

南部鉄器を使ったことがない方には、南部鉄瓶を使った喫茶店で味わってみるのもおすすめです。

でもいつかは…マイ南部鉄器を手にしてみたいものです♪

(そのためにも仕事を頑張らなくては……!)

 

 

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