ここ数年で急激にメジャーになって来た野菜、アスパラ菜。
春から初夏にかけて、菜の花のような可憐な花をつけた姿を、スーパーの野菜コーナーでもよく見かける。
ついつい「ああ、アスパラガスの花なのね」と思ってしまいがちだが、実は全然違う種類。
緑や白の太い茎を食べるアスパラガスはキジカクシ科の野菜で、昔はクサスギカズラと呼ばれた。中には先端が淡い紫色の種類もあって、茹でてバターソースを絡めたり、ベーコン巻きや焦がしながら焼いたりと主に洋風料理で幅広く食べられる。
今回とりあげるアスパラ菜は全く違う、アブラナ科の野菜。
中華料理で見られる「紅菜苔」(コウサイタイ)と「菜心」(サイシン)を交配させた、比較的新しい野菜だ。
食べた時のシャキシャキした食感と甘さのある旨味がアスパラガスを彷彿とさせるから、という理由で「アスパラ菜」と名付けられたらしい。

いや、でもこのルックス、アスパラっぽさは全然ないだろうって。
菜の花や『くきたち』っぽいって。

ともあれ山形県長井市では割とポピュラーな野菜で、道の駅をはじめとして、スーパーマーケットでも普通に売られている。
写真の様な花が咲いたものであっても、筋っぽくなく美味しいので、どんどん食べてみてほしい。
実は牛乳に匹敵する量のカルシウム、カボチャの倍近くのβカロチン、ビタミンCやマグネシウムも多い、効率的に各種栄養が採れる野菜なのだ。
肉や魚介類、卵などと組み合わせる炒め物メニューがお勧め。

【レシピ】アスパラ菜とカラーピーマンのカラフルチンジャオ


【材料】
アスパラ菜 1束
赤ピーマン 1個
黄ピーマン 1個
豚小間切れ 200グラム~300グラムを1パック

チューブニンニク  3センチくらい

酒 大匙1

醤油 大匙1

焼肉のたれ甘口 大匙1

チューブ生姜 3センチくらい

片栗粉 ひとつまみ

(1) アスパラ菜は洗って根元の固い部分を切り落とし、さっとゆでて水にとって冷まし、水気を絞って5センチくらいの長さに切ります。

(2) 赤ピーマン、黄ピーマンは半分に切ってへたと種を取り、縦に薄切りにし、レンジで2分間加熱し、ざるにとって水気を飛ばしておきます(省略してもかまいません)
(3)フライパンを熱してチューブのニンニク3センチくらいを入れて香りがたったら豚小間を炒め(テフロンなら油はいりません) アスパラ菜を加えます

(4)赤・黄ピーマンを加えてサッと炒め(あらかじめレンチンしていなければやや長めに)酒大匙1、醤油大匙1、焼肉のたれ甘口大匙1、チューブ生姜3センチくらいを加えてまんべんなく味を絡めます。
(5)水分が多いようなら片栗粉一つまみをばらばらとふって、大急ぎで混ぜ、だまにならないようにとろみをつけます。
『とろみ粉』という名前で市販されている粉を使うととても簡単です。常備推奨。

オイスターソースがなくても美味しくできます。
ショウガは香りが飛びやすいので最後に入れた方がパンチがあるような気がします。
市販のチンジャオロースの素でももちろん美味しくできるので、TPОに応じて使い分けてください。
負担にならないのが料理の大原則だと思うので。

白いご飯やビールにこの上なく合います。ぜひどうぞ。