メロンはお好きですか?

茨城では今、メロンがシーズン真っ盛りです。茨城県はメロン生産量が日本一で、昭和37~38年(1962~1963年)に初めて植えられたのを機に、現在では鉾田市を中心として数多くの品種が栽培されています。

 

 

メロン、おいしいですよね。華やかな甘みと酸味、輝く黄緑色やオレンジ色の果肉、あふれる果汁、手に持てばズシリと確かな手応え。

栄養面でも、カリウムやビタミンC、β-カロテン(※赤肉メロンの場合です)、食物繊維、タンパク質分解酵素のククミシンまで豊富に含んでいるとのこと。

味も見た目も栄養面もすべてにおいて、パーフェクトかつゴージャスなその佇まいは

 

 

果物の中でも抜群にロイヤルセレブなオーラを漂わせていると思います、メロン王様。

 

 

茨城産メロンはそのまま食べても充分おいしいですが、ジュースやゼリー、アイスクリーム、ソフトクリーム、ケーキ、サブレ、バウムクーヘン、キャラメル、羊羹、メロンパン、あんぱんなどに形を変えてもとてもおいしくいただけます。

 

 

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メロンの生産量は茨城県が全国第1位ですが、私の出身地・山形県も全国第4位~6位とメロンの生産が盛んです。主に庄内砂丘で生産されていることから「庄内砂丘メロン」と総称されています。大正7年(1918年)に初めて植えられ、昭和40年代にメロン産地としての地位を確立したようです。

 

 

実は私と私の実家は、メロンを買って食べたことがありません。メロン農家のご近所さんや親戚・知人・友人などから、毎年複数続々と頂いているからです。メロンをうちにおすそ分けして下さる方々のおうちも、シーズン中はメロンで溢れかえっています。食後のデザートも3時のおやつもおもてなしのスイーツもすべてメロン、ということも。

それはさながら、メロンにかしずかれた生活と言えましょう。

 

 

嗚呼、素晴らしき哉、メロンセレブ生活!

しかし、美しいバラにはトゲがある。光あれば闇がある。欠点など何一つないように思われるメロン王様ですが、実は恐ろしい面もあります。

 

メロンの食べ頃は

・メロンの底(=ヘタと反対側)を押してみて、少し柔らかくなった頃

・ヘタが付いている場合、ヘタがしなびてきた頃

・メロン特有の甘い香りが漂い始めた頃

・メロンをトントンと軽く叩くと「ボンボン」とくぐもった音が返ってくる頃

です。完熟するまでは常温保存して、食べる際には1~3時間冷蔵庫で冷やしておくのがオススメです。

最近では、メロン購入時に食べ頃が書かれたメモが添えられることも多いようです。が、この食べ頃をうっかり忘れたり見誤ったりすると、発酵が進みすぎて

 

 

メロンの香りには有機酸エステルや酢酸エチルという成分が含まれているのですが、これらはエチレンやシンナーなどの有機溶剤にも含まれている成分です。

メロンが熟しすぎるとアルコール発酵してしまい、そして香りも強くなる。結果、有機酸エステルなどの成分も強く感じられる…という仕組みらしいです。

 

 

きっと例年どおり、今年もわが家と実家はメロン王様の完全支配下に置かれることになると思います。今年こそ食べ頃をしっかりと見極めて、完熟したその瞬間においしくいただきたいものです…。