まずは、「マトリョーシカって何?」ってお話

 

「マトリョーシカって何?」。興味のない方には、全然関係のない世界の話です。

そんなわけで、読んでくださった皆様、ありがとうございます。ちなみに私はコレクターというほど立派なものではないのでお恥ずかしい。私の特徴は、極めないこと。つまり、ハンパな雑貨好きです。自分が“かわいい”と思ったものは、アメリカ、北欧、ロシア、フランスなど、ジャンルにとらわれずに集め、たまに見て楽しむのが至福の時。その愛する世界の一つが、「マトリョーシカ」なのです。

 

 

ロシアの民芸品「マトリョーシカ」。実は、ロシアの女性の名前ってご存知ですか?

赤いスカーフをかぶっているのが基本形ですが、さまざまな色や柄、デザインがあります。ユニークなデザインやストーリー性のあるものまで、楽しみ方もいろいろ。特徴は、“入れ子人形”ということ。胴の位置で二つに分かれ、中にひと回り小さい人形が入っていて、それが繰り返されます。そして最後は小さい人形になって終わり!だいたい5~6重の層になっているものが一般的だそうですが、小さなものから十層以上の大きなものまで揃っています。

私は、この“だんだん小さくなっていく”のがたまらなく愛しいのです。それぞれの顔もかわいい笑顔だったり、哀愁があったり、とぼけていたり、どの表情にもキュンとします。実は、「日本がルーツ」と言われているそうなので、その話は後ほど。

 

飯坂温泉といえば、私にとってはマトリョーシカであり、プッキー!

 

福島県にも、マトリョーシカ専門(+α)の雑貨屋さんがあります。福島市の飯坂温泉の入口に佇むかわいい雑貨屋『pukky』(プッキー)。オーナーの東城さんこそ、尊敬してやまない“マトちゃんLOVE”の達人なのです。……(残り文字数1,600文字以上・写真点数3点)

 

 

店内にところ狭しと並んだマトリョーシカの数は、なんと200体以上。2007年3月のオープン時には、店の一角に並んでいたマトちゃんがいつの間にか主役になり、今では全国からマトリョーシカファンが訪れるお店になりました。私も時々訪れては東城さんにパワーをいただき、マトちゃんたちのやさしい笑顔に癒されています。

 

ついつい長居したくなる「プッキー」のかわいい店内

 

この丸みのあるフォルムに癒されるのよね~!

 

― 東城さんは、なぜ、マトリョーシカに惹かれたのですか?

「やっぱりフォルムかな。丸みがかわいいし、安心感があるでしょ。好きだから、体型まで似てきちゃった(笑)」

― わかります。私もどんどん体型が似てきました…。怖いですね~!

「あとはね、父が“こけし”の収集家だったことも影響していると思います。実家には、こけしもたくさんあったし、お土産にいただいたマトリョーシカもあったの。だから、子どもの頃はこけしとマトリョーシカで人形遊びをしていました。その日常が私の原風景であり、子ども時代の生活の一部だったのかな。そのあとは、リカちゃん人形遊びに夢中になったけれど。きっと人形遊びが大人になってもずっと好きなんだと思う(笑)」

― こけしとは何となく似ていると思っていましたが、なるほど!

「素材が木という点が同じだったから、さわっていると安心感があるし、癒されます。ウッドバーニング(木材に絵などを焼き付ける)もずっと大好きだったし、木の魅力も大きいのかも」

― たしかに、安心感があります。さわっていると、おだやかな気持ちになります。

 

木のぬくもりを感じるマトリョーシカ。
伝統柄からお話シリーズ、歴代大統領などの個性派まで!

 

― 初心者のためのマトリョーシカの楽しみ方を教えてください。

「ロシアでも、つくられた場所や工場によって、顔も色合いも全然違います。赤・青・緑・黒などの色を使って力強く描いたものが伝統的な絵柄の一つで、顔などのほかに鳥や植物なども描かれています」

― インパクトのある模様ですね。こういうクラシックなマトリョーシカも素敵!木のあたたかみを感じます。

「そうなの。癒されるのがわかるでしょ?最近は、多種多様なデザインが登場してきているから楽しみも広がっています。お顔も甘い系からクール系まで、かわいらしさもいろいろ。自分好みのマトちゃんを探していくと、どんどんはまってしまいますよ(笑)最近は、作家の方も世界的に注目されているようです」

― ちょっとずつ好きな柄を揃えていくのが楽しいですよね。

ところで、飯坂温泉で雑貨屋さんを営んでいていかがですか?

「この場所だから出来ることもあるし、観光を兼ねたお客さんもいると思うの。だから、この地でがんばっている小さなお店の皆さんと一緒に、飯坂温泉を盛り上げようとがんばっています」

― どんなことをされているのですか?

「たとえば、12月10日(日)には、近くのお寺さんの境内で、パン屋さん、お菓子屋さん、手作り作家さんなどと一緒に「飯坂女子会 ZAKKA~る(ざっか~る)」を開催します。なんと“お寺でクリスマス!? ”がテーマなの。ワークショップや雑貨販売などてんこ盛りなので、飯坂温泉が初めてという方にも楽しんでほしいですね。近くには、公共浴場や日帰り入浴できる温泉もたくさんありますから散策してほしいですね」

― 楽しそう!女子パワーで温泉街を盛り上げようって素晴らしいと思います。

「女性は、行動力だけはすごいから(笑)」

― 遊びに行きます。やっぱりプッキーさんで東城さんとマトちゃんたちに会うと元気が出ます!ここにいるだけで幸せ♪

 

(写真)
●雑貨屋 pukky(プッキー)
福島県福島市飯坂町横町14-2
TEL024-563-3231

 

マトリョーシカのもとになった入れ子人形は日本から伝わった!?

 

実は、マトリョーシカは、もともとは日本から伝わっている説があります。
19世紀末頃、箱根にあった正教会にやってきたロシア人修道士が、本国へのお土産に持ち帰った箱根細工の入れ子人形(こけし、だるま、七福神)がマトリョーシカのもとになったといわれています。
そう言われてみれば…って感じですよね。
まだまだ奥が深いマトリョーシカの世界。続きは次回で。

 

 

私のマトちゃんの中から、正統派ではない“ほっこり系”。クリスマスバージョンの最後は、モミの木に♪